美術

レオナール・フジタの展覧会

宇都宮美術館に「レオナール・フジタ展」を観に行ってきました。 「第二次大戦後、日本からふたたびパリへと戻りフランスに帰化、カトリックへ改宗してレオナール・フジタとなった晩年。本展覧会では、藤田のフランスにおける画業にスポットを当てます。」 と…

夏の階段

Shall I compare thee to a summer's day? Thou art more lovely and more temperate: きみを夏の一日にたとえてみよう きみはもっとかわいらしく、もっとやさしい(シェイクスピアのソネット18番より) 「わたしが選んだ いわさきちひろ展」を観に、宇都宮…

「古代エジプトの美展」

ポカポカ陽気の日曜日、家族で宇都宮美術館に行って「イートン・カレッジとダーラム大学所蔵 古代エジプトの美展」を見てきました。 美術館前の野原はお気に入りの場所。 つくしがいっぱい生えていました! 東京の都心も魅力的だけれど、最近はあの人込みに…

「シュルレアリスムと美術」展

宇都宮美術館の企画展に行ってきました。 今日が初日。 これは開催前から楽しみだったのです!好きな分野ですからね〜。この美術館のウリでもあるマグリットの「大家族」を始めとして、今回の展覧会ではかなり所蔵作品が活躍していました。 やはりここは20世…

ロバとニワトリとバイオリンと花嫁と月

さて、表題のキーワードで何を思い浮かべますか? 正解は、シャガール! 昨日は地元の美術館で開催中の「シャガール、その愛のかけら」展に行ってきました。 以下、覚え書き。 今までシャガールの絵はどっちかというとニガテで、今日も本当はさして期待して…

正夢の見た夢

新年の地元の古書市で何も掘り出し物が見つけられなくてがっかりしていたのですが、先日、ネットをウロウロしていたら思いがけず欲しかった本が安く出ているのを見つけて、即買いしてしまいました。 柳瀬正夢の画集です。 これ、古書店ではだいたい25000円く…

目呂二(めろじ)にメロメロ~ン(構造社展)

宇都宮美術館で開催中の「構造社 昭和初期彫刻の鬼才たち」展に行ってきました。 構造社とは、1920-30年代の彫刻を中心とした美術団体です。彫刻のほかにも絵画、綜合試作(大型の建造物を設計し、そこに各々の彫刻作品を配置する表現方法)、モニュメントや…

「アールデコ展」

東京都美術館で開催中の「アール・デコ展~きらめくモダンの夢~」へ行ってまいりました。 私は自サイトなどで「アールデコが好き」と公言しておりました。自分でも、アールデコが好きだと信じておりました。だって、私は同潤会アパートやNYの高層建築群、上…

「ロシア児童文学の世界」展

ロシア物関連の展覧会にはできるだけ足を運びたい私。昨年、足利で観たロシア絵本展とちょっとかぶるところもありそうですが、あちらは絵本の絵が中心なのに比べこちらは小説や物語を含めたロシアの児童書籍文化を追う…というようなスタイルでして、そのコン…

「マヴォ/メルツ クルト・シュヴィッタース/村山知義~日本におけるダダ」展

先日、ここのブログでも「私のためにやってくれるのか」(みたいに嬉しかった)と書きました「マヴォ/メルツ クルト・シュヴィッタース/村山知義~日本におけるダダ」展へ行ってまいりました。初夏の光あふれる上野公園を抜けて、大好きな人の足跡をたどり…

村山知義のお宝本

先日、古書オークションで手に入れた本が今日手元に届きました。うっ…うれしぃぃ(涙)。こちらの本です。↓ 村山知義・著「カンディンスキー」(アルス美術叢書)です。私の大好きな村山知義が大好きなカンディンスキーについて語っているんですからして!こ…

ネルロの愛したルーベンスを観に

地元美術館に「バロック・ロココの巨匠 天才たちの競演」展を見に行きました。展示画家はルーベンス、レンブラント、ロイスダール、ブーシェなどなど。 正直なところこの時代の絵画というのは私はどうも…(汗)。神話や聖書の世界のお話をモチーフにした作品…

「幻のロシア絵本1920~30年代」展

artscapeサイトで、春先にこの展覧会があるのを知り、もんのすごーく観たかったんですが、なにせ会場が兵庫の芦屋(遠すぎ。アタクシは北関東在住者。)でしたので忘れることにしたのですが、どういうわけか巡回での次なる開催地が我が県だったのでありまし…

愛くるしいロシアのはりねずみ

三鷹の森ジブリ美術館に行ってきました。雪降る中を。さっぶ~~い。この美術館って前の月に時間制の予約チケ買わないと入れないから、「今日は天気悪いから行くのやめて明日にしよう」なんて芸当ができないんですよね。私個人としては宮崎駿の世界ってのは…

パリが街にやってきた-印象派からエコール・ド・パリまで-

週末、「とちぎ蔵の街美術館」にて標題の企画展をみてきました。モネやシスレーの純粋なる印象派と、ピカソやシャガールやスーチンやヴァン・ドンゲンを一緒に合わせちゃった盛り沢山な…というか、はっきり言って散漫な企画展です。わりと疲れるんですよね、…

立冬の日、ギャラリーTOMで

「ギャラリーTOM」は、村山知義の息子・亜土さんとその妻・治江さんが視覚障害者だった息子さん(錬さん)の一言「ぼくたち盲人もロダンを見る権利がある」で発起した彫刻専門の美術館です。渋谷区松涛の閑静な住宅地の一角にある小さなギャラリーはこじんま…

イワノフ・スミヤヴィッチ

最近驚いたこと。それはイワノフ・スミヤヴィッチこと住谷磐根の作品がヤフオクで売られていることでした!しかも2点も。すっげー。ちゃんと残ってるんだ~、スミヤヴィッチの絵。買おうか…なんてちょっと迷った自分。

「ヨハネス・イッテン-造形芸術への道」

標題の展覧会に行ってきました。京都→宇都宮→東京、と巡回しているらしい。新年には東京の国立近代美術館で開催されるようです。つくづくわが町の美術館は日本でも屈指の選択眼をもって素晴らしい企画展をするなーと思うね。ここってね、常設でも私好みの時…

想像外の世界

マレーヴィチを全然知らない人が、アタシの萌えぶりに触発されてその絵を「どんなものかな?」と興味をもって図録なんか見てみたら、きっと「へ??」と思うかもしんない(笑)。ふと、それを思ったら可笑しくなった。 端的に非芸術的な言い方をすれば、マレ…

マレーヴィチの評論「無対象の世界」

表題作を読み始める。 無対象の世界 (バウハウス叢書) 作者:カジミール マレーヴィチ メディア: 単行本 五十殿利治教授(構成主義の権威。日本での構成主義研究はこの人がいないと何もはじまらない)のあとがきを先に読んだだけで興奮。本編はぼちぼち。 古…

遠くにありて

何日か前からまたロシア・アバンギャルド熱にうなされていて、マレーヴィチの絵を眺めては悶絶しています。どうしても何か…何でもいいから実物作品が見たくて全国美術館展覧会情報をチェックして、出てきたのが山形美術館の「サンクトペテルブルグ ロシア国…

ダンス!20世紀初頭の美術と舞踊

企画展ポスター。写真は舞台劇「鷹の井戸」の部分(古川成俊)。 先日、表題の企画展を栃木県立美術館にて見てまいりました。「日本の1910年代以後からほぼ戦前までの美術を、舞踊とのかかわりから再考する」ものですが、企画展のリーフレットの冒頭にはこう…

マヴォネタ。

芸術の秋、ってーことで、以前もココで話しましたマヴォのお二人、村山知義と柳瀬正夢についてつらつらと語ってみたく。つか、昨日、本屋でスゴイもんを発見しちゃってさ~一瞬「きゃーーー」と叫びそうだったのっ。そーれは「2003年・村山知義カレンダー」…

「MAVO」その後。

先日ここに書いた戦前の前衛芸術家集団「MAVO」に関して、相変わらず興味の尽きないワタクシなわけですが。思いがけずニフ時代のお知り合い、「黄秋生飯店」の周太太さんが最晩年の村山知義さんと知己でいらしたことが発覚(すごいっ!)、演劇活動をなさっ…

6月の午後の美術館にて去り逝く天才芸術家の魂に出会うことについて

標題は村上春樹をパクってみたわけですが。さて。ロシアといえば巷はその夜のW杯「日本×ロシア」戦に浮き足立っていた日曜日、宇都宮美術館に『極東ロシアのモダニズム 1918-1928…ロシア・アヴァンギャルドと出会った日本』展を観に行きました。 作品はロシ…