美術

「名画でたどる西洋絵画400年」展 その2

昨日の続きです。 展覧会で印象的だった作品の感想を。ろくな知識もない、率直かつ単純な個人的覚え書きです。(富士美術館さんは、収蔵作品の画像を自由に使っていいというダウンロード機能がついておりましたので、その画像を載せています。) ◆「ルイ16世…

「名画でたどる西洋絵画400年」展 その1

栃木県立美術館で開催中の「名画でたどる西洋絵画400年―珠玉の東京富士美術館コレクション」展へ行ってきました。 富士美術館の、16世紀イタリアルネサンスから20世紀までの珠玉の西洋絵画コレクションから、今回、80点ほどの作品が我が地元にやってきました…

篠山紀信展 写真力

先週末、篠山紀信の写真展に行ってきました。 最初のブースが「GOD:鬼籍に入られた人々」。つまり物故者のポートレイトです。入り口出口が黒いカーテンで閉じられた厳かな空間になっていました。最初に目に飛び込んでくるのが大きな大きな寅さん(渥美清)…

「まなざしの洋画史 近代ヨーロッパから現代日本まで」

栃木県立美術館で開催中の表題の展覧会に行ってきました。茨城県近代美術館・栃木県立美術館所蔵品による企画展。有名どころの作品が集っていて見応えたっぷり! ターナー、シスレー、ルノワール、モネといったザ・泰西名画といったものから、高橋由一、岸田…

「美術館狂詩曲(びじゅつかんラプソディー)20世紀の痴愚神礼讃」展

宇都宮美術館で開催中の表題の展覧会に行ってきました。 痴愚(ちぐ)の女神が展覧会を開いたら-というテーマで、「おバカ」な作品(?)を集めたコレクション展だそうです。アノイア(無思慮)、ピラウティア(うぬぼれ)、ヘードネー(情欲)、パトス(情…

ベルギー奇想の系譜展~ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで

宇都宮美術館で開催されている、表題の展覧会に行ってきました。ベルギー・フランドル地方で中世末期から発達してきた「幻想絵画」の系譜をたどる企画展。19世紀からの象徴派・表現主義、20世紀のシュルレアリスムを経て現代に至るまで脈々と受け継がれる、…

「エッシャーの世界〜無限迷宮への夢」展

先週末、水戸の美術館までエッシャーの展覧会を観に行きました。 猛暑の中、わざわざ水戸まで行かんでも…と言ったんだけど、旦那がどうしても観に行きたいというので(←美術展に対する情熱がすごい。本人は音楽のヒトなんだけど「最近は音楽に絵が浮かぶ」と…

「画家の詩、詩人の絵 〜 絵は詩のごとく、詩は絵のごとく」展

足利市立美術館にて開催されていた企画展を観に行きました。 明治から現代までの画家と詩人の絵画と詩を一堂にあつめて、そのつながりと共鳴を楽しむ…というものです。 私が一番好きな時代の画家たちの作品がたくさん出展されてて、見る前から期待値がすごく…

ガレの庭 花々と声なきものたちの言葉

宇都宮美術館にガレの展覧会を観に行きました。 植物や昆虫をモチーフにしたガラス工芸で有名なガレ。 精緻で個性的でロマンティックなその造形は憧れです。ずっと見てても飽きない。 展示では、ガレが情熱的に植物を愛し、様々な植物を入手しては自分の庭に…

「こげ茶色の帽子の少女」

思い出の絵のことを考えていてふと思い出したのですが、以前、地元で開催された「いわさきちひろ展」で、私の文章が展示作品と共に飾られたことがありました。 (その時書いたブログがこちら。2008年のことでしたか…自分があまりにも成長していないのに驚き…

私の好きな画家と作品(後編)

昨日のエントリ「好きな絵画を5点、好きな画家を5人」の続きです。 今日は好きな絵画作品を5点挙げてみます。 これはかなり難しいですが(^^;、「今の気分で」セレクトしてみました。 1: 「道路と土手と塀」 岸田劉生 人生の幸せとはどこにあるかというと、…

私の好きな画家と作品(前編)

「Anemone Diary」のチチカカさんからいただいた「お題」、第2弾です。 「好きな絵画を5点、好きな画家を5人」 まずは好きな画家5人(と、その画家の描いた好きな作品も)を書いてみます。 1: 柳瀬正夢 私が最も好きな画家です。 画集も集めてます。 初期…

「夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ」

ほぼ一週間前に書いたネタをUPする、っていう(汗)。 ここんとこバタバタとしてて(というのは、実に要領悪く過ごしてただけの言い訳であり、なにがあったわけでもないのですが)気がついたら一週間経ってました。 ホントにイイトシしてこういうボンヤリし…

パウル・クレー展

「パウル・クレー だれにもないしょ。」展を見に、宇都宮美術館に行ってきました。 詳細 http://u-moa.jp/exhibition/exhibition.html もともと抽象画(主にロシアアバンギャルドやバウハウス系)が好きなので、楽しみにしていた展覧会。 クレーの作品はこの…

月映(TSUKUHAE)1914-1915

すごく楽しみにしていた、宇都宮美術館の企画展に行ってきました。 「月映(TSUKUHAE)1914-1915」です。 公式サイト 「月映(つくはえ)」とは、田中恭吉、藤森静雄、恩地孝四郎の3人が美術学生時代に始めた版画と詩の同人誌です。 まず最初に、私輯「月映」…

「佐伯祐三とパリ ポスターのある街角」展

宇都宮美術館で開催中の佐伯祐三展へ行ってきました。 公式サイト 佐伯祐三というと、印象的な広告の文字が躍っているパリの街角…というモチーフを描いて有名だってことと、志半ばで夭折してしまった画家、という認識くらいしかありませんでした。 構図はユ…

天上の愛、地上の美

宇都宮美術館に表題の展覧会を観に行ってきました。 長野県にある長坂バロック株式会社という自動車部品の会社の社長さんが、個人で収集したバロック期絵画が一斉に出品されるという珍しい展覧会。 個人のコレクターでこれほどまでの作品を揃えているって、…

クリムト展

昨日は地元・宇都宮美術館で開催中の「生誕150年記念 クリムト 黄金の騎士をめぐる物語」展へ行ってきました。 愛知、長崎、宇都宮と巡回してきて、ここが最後の会場らしい。 生誕150年記念といいつつも、クリムトの作品はわりと少なかったですかね。 同時代…

マックス・エルンスト 「フィギュア×スケープ」展

宇都宮美術館で開催中のエルンスト展に行ってきました。 エルンストはシュルレアリスムの画家として有名ですが、私はほとんど知識がなく、「奇妙なコラージュ風の作品(鳥頭の人間とか)を描くヒト」っていう認識しかなかったので、あまり興味が湧かず…でも…

横山大観展

宇都宮美術館で開催中の「横山大観展」に行ってきました。 開館15周年記念の特別企画とあって、かなりまとまった数の作品が出展されてました。 横山大観はいわずと知れた大家ですが、思えばこれまで意識してその作品を見たことが無かったなぁ…と気づきました…

「フィンランドのくらしとデザイン〜ムーミンが住む森の生活」展

宇都宮美術館で開催中のフィンランド展に行ってきました。 森と湖に囲まれたムーミンの故郷、フィンランド。 自然と寄り添った素朴な生活の中で生まれた意匠が、いろんな方向からアプローチされてます。バラエティに富んだ展覧会でした。 絵画は雪の森や湖を…

「カミーユ・ピサロと印象派 永遠の近代」

宇都宮美術館で開催中の「カミーユ・ピサロと印象派」展に行ってきました。 春めいた穏やかな日。 春の陽射しのようなホワーンとした優しい印象派の作品の数々。 普段、印象派にはさほど食指が動かないんですが(汗)、今回の展覧会はなかなか興味深く観るこ…

画家たちの二十歳の原点

足利市立美術館にて開催中の、話題の展覧会に行ってきました。 これはねー、久々にすごい企画展を観た!という感じでしたよ。 日本近代画家の若き日の作品を集中して展示しているのですが、画業を志そうと奮闘する感受性豊かで思索的な若者たちの作品が集中…

「ロトチェンコ+ステパーノワ―ロシア構成主義のまなざし」展

展覧会詳細 昨日、地元の美術館に私の大好きな構成主義の企画展を観に行ってきました。 春頃に目黒の庭園美術館でやっていて、見に行きたかったのに行けなかった企画展なのですよ! こういうのやってくれるからウチとこの美術館(てか館長さんのシュミ)はホ…

ザ・コレクション・ヴィンタートゥール

地元美術館で開催中の「スイス発−知られざるヨーロピアン・モダンの殿堂”ザ・コレクション・ヴィンタートゥール”」展へ行ってきました。 スイスにあるヴィンタートゥール美術館のコレクション展です。90点ある作品の全てが日本初公開という豪華さ。 モネ、ル…

大原美術館名品展

地元の美術館で開催中の「大原美術館名品展」に家族揃って行ってきました。(大原美術館は、岡山県倉敷市にある有数のコレクションを誇る美術館) 印象的だった作品は、 モネの「積みわら」 ル・シダネルの「夕暮の小卓」 古賀春江の「深海の情景」 萬鉄五郎…

 GWその1:リトグラフィ・オリジナル

郷里からお祖母ちゃんがやってきたので、連れ立って宇都宮美術館に行きました。 開催中の企画展は「リトグラフィ・オリジナル・・・アーティストとアトリエMMGの夢の革命 1974-2007」。 「アトリエMMG(エムエムジー)」とは、かつて東京の東麻布にあった…

モテリーマンへの愛と考察

STG話の続き。 昨日書いた「モテリーマン」ですが、説明不足だったのでこれに関してちょっと。 「モテリーマン」ってのはリクルートの「R25」というフリーペーパーで浦野さんがイラストを担当しているキャラです。 「モテ」るサラリーマンを目指そう!って…

陶酔と歓喜のShu-Thang Grafixの世界 

Shu-Thang Grafix(=浦野周平さん。略してSTG)のイラストが、心底好きです。めっちゃくちゃラブです。 もう1年くらいにわたってマイPC壁紙も浦野さんのイラストです。今は損保ジャパンのもの。 損保ジャパンのこのキャラは「ミスターオフ」といいます。 浦…

バウハウス・デッサウ展

宇都宮美術館で開催中の「バウハウス・デッサウ展」に行ってきました。 ホントにもう、この美術館の企画展は私のシュミのど真ん中を突いてくるから嬉しくってたまりません。 「デッサウ」とは、バウハウスが設立の地であるヴァイマールから最初に移転した場…