「名画でたどる西洋絵画400年」展 その1

栃木県立美術館で開催中の「名画でたどる西洋絵画400年―珠玉の東京富士美術館コレクション」展へ行ってきました。

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富士美術館の、16世紀イタリアルネサンスから20世紀までの珠玉の西洋絵画コレクションから、今回、80点ほどの作品が我が地元にやってきました。豪華なラインナップは見どころたっぷり。時間をかけてゆっくり回りました。

 

印象的だった作品は、エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブランの「ルイ16世の妹 エリザベート王女」、ウイリアム・アドルフ・ブーグローの「漁師の娘」、ミケーレ・ゴルディジャーニの「シルクのソファー」、ジャン=バティスト・モノワイエの「花」、アメデオ・モディリアーニの「ポール・アレクサンドル博士」、ルネ・マグリットの「再開」、アンリ・ル・シダネルの「黄昏の古路」……といったところ。(感想は明日書きます)

 

秋の日、美術館に行って昔日の画家の作品とジッと対峙するひと時は、本当に至福。絵の世界に没頭しているうちに、日常のあらゆる物事から離れて、気持ちが解放されてゆきます。
絵画は実物を見ないと!というのは私がずっと持っている信念ですが、この展覧会を見て、その思いはさらに強くなりました。実際の作品を見ることで、たくさんの発見や驚きがあるのです。その筆致に、工夫や計算や当時の流行りや自己表現や……いろんなものが伺える。描いた人間の意識が形となって残っているのを感じるのです。図録で表面的なビジュアルだけを見ることができても、そういった細かな部分までは見ることができません。あたかも小説のあらすじだけを知って、読んだ気になるのと似ています。小説は、あらすじだけでは何もわからないんですよ。本当に何も。
それに比べたら美術作品の方がまだ図録を見るだけでも得るものはあるように思いますが、できれば本物を見たほうが、驚きや発見がたくさんあり、より造詣が深まる分、「得」という気がします。

展覧会の多い秋、上野の美術館などにも行ってみたいですが、まだコロナも心配だし、わざわざ東京まで行くのも……と、気が引けてしまう中、地元でこんなに素敵な展覧会が巡回してきてくれたのは嬉しいことでした。
YouTubeで概要の紹介があったので貼っておきます。栃木県近隣の方はこの機会にぜひ。

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