私のヒロイン

小説を書く上で、最初に私がときめくのは登場人物の人物造形を決める時です。
大雑把な話の内容と登場人物を決めたら、まず「配役」をします。俳優や芸能人を勝手にキャスティングするの。ずっとこうしていたので「私のやり方」だと思ってたけど、ごく一般的な方法だと最近知りました。
ネットで見る限り、同じようにやってる人も多いようですし、松岡圭祐さんが小説指南書で具体的なやり方を教示しているのも読みました。

私の場合、毎回こんな感じで登場人物一覧を作ります。(これはボツになった小説の設定書。30枚ほどの短編なので簡単なものです。自分しか見ないので字も汚い、殴り書き(汗))


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こうして相関図を書いて、長編の場合は各人のプロフィール(履歴書みたいなもの)もそれぞれ作ります。

この時の主役は永野芽郁ちゃんです。設定は明治時代なので、写真も時代の雰囲気に合った画像を選んで物語喚起力を上げます。
お嬢様の芽郁ちゃんが、親の決めた許婚・吉沢亮がいるのに、車夫の虹郎くんに恋をしてしまう話です。で、進歩的な女友達の杉咲花ちゃんがそれを煽る。「親の決めた結婚ではなくて、好きな人と一緒になるべきよ!」とか言って。花ちゃんは吉沢亮の妹ですが、兄が好きなのです。親友と兄が結婚するのが嫌で反対してる。虹郎くんはお嬢さんの気持ちは知ってるけれど身分違いなので知らんふりをします。でも、ある出来事があって、他所に遣られてしまう。そこにお嬢さんが追いかけて行って…っていう。まぁ少女漫画ですねw
でも、こういうのも書きようなんですよ。なかなか可愛い話だったんですが、私の力不足でどうにもありきたりになってしまってボツりました。
閑話休題

これって、いわゆる「当て書き」のように見えるかもしれませんが、全然違います。
人物はあくまでもこちらの創造物です。それを、この人に演じさせたい、と思える人に割り振る。「誰に演じさせるか」を決める「キャスティング」といったところです。

私の中の独自の基準で、物語喚起力のある人と、そうでない人ってのがいます。
この「物語喚起力」ってのは、単純に好き嫌いの問題ではなく、物語の中でうまく生きてくれるかどうかの直感みたいなものです。当て書きじゃないので、私の中で物語が喚起されれば、役と人物に整合性がなくたっていいんです。
昔、「香港明星オールスターで新撰組を書ける」とよく豪語していましたが、そういうことです。日本人でさえなくても大丈夫、っていうね。
以前書いた、こんな大河ドラマがあったらネタも、同じような発想です。
これ↓好きなエントリで、自分でも何度も読み返してはニマニマしてます。こういうの、大好きなんですよねぇ。

 

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私はこのキャストでこの話、書きたい!とマジで思ってます。実在の人物を主人公にした物語は荷が重いので公募小説なんかには書けないのですが、同人みたいなところだったらできる。若くて時間がたっぷりあったら、こういうのアンダーグランドでたくさん書きたかったなぁと思います。

キャスティングをやってて毎回思うのですが、ヒロインを選ぶ時、特にリキが入るのです。
私はドラマや映画を見る時も、女優で選ぶ場合が圧倒的に多いんですよ。女優から物語を喚起する傾向があるのだということが、自分で配役をやってみてよくわかりました。
もちろん男優も大事ですが、男優がどんなに良くても、女優に興味が無いと、わりとスルーしちゃったりします。(今の時代、男優女優という言い方はアレだけど、便宜上わかりやすく書いてます)
最近、私の好きな女優さんが立て続けに朝ドラに出てるのに気がつきました(私が注目してたら出てくるようになったって意味よ。逆じゃなくて)。杉咲花、清原伽耶蒔田彩珠黒島結菜、古川琴音、今田美桜といったところ。私ってアンテナ高い!って言いたいわけじゃなくて、私の感覚ってすごく一般的なんだなぁ!そうだよねー間違ってないよねーって意味で、嬉しく思ってます。あとは桜田ひよりちゃんが来てくれたらなぁ。
ちなみに、今書いている小説のヒロインは門脇麦ちゃんです。とても良い。