まとめ更新!

お盆休みでサボってた分、3日間の更新を一気にやりました!
…疲れた。マメに更新しないとダメですね。
って、今日の分まで間に合わなかったのでまた明日もまとめ更新なのか(汗)

 

【本日のSS】


お題:013

「雨戸」
********************

 

雨脚が激しくなってきた。
薄いガラス窓を叩く雨粒の強さに、急いで雨戸を閉めた。
昼日中の部屋が薄暗く閉じられ、空気が一気に濃く漂った。
「ごめんなさいね、部屋が暗くなってしまって。窓ガラスが割れそうだったから…」
言い訳のように呟いて、保険勧誘員にお茶を出す。
「あ、おかまいなく」
と、言いながら、彼は気まずそうに俯いた。
耳のあたりが赤い。
歳の頃は同じくらいか。30代半ば。左手の薬指には指輪があった。
名指しでここに呼び出された理由を、彼は薄々感づいているはずだ。
窓口ではなく自宅でじっくり話を聞きたいと頼んだら「喜んでお伺いします」と言ってくれた。

雨戸越しに激しくなった雨の音が、くぐもって聞こえる。
「それではご説明を…」
彼は保険の資料をガサガサと卓の上に出した。
私は資料に目を落とさず、じっ…と彼を見た。
彼は戸惑ったように作り笑顔を見せた。
そのわざとらしい笑顔が消えるのを見計らって、私はそっと彼の指先に手を伸ばした。

(407文字)

********************

 

エロスだね(←K山さん名言)
雨戸、ってなんだかものすごーく隠微な感じがする。
田舎の家には雨戸があった。閉じたら昼でも暗くなる木の雨戸。
私の住んでいるマンションには雨戸というものが存在しないから、なんだかアッケラカンとした感じ。