「シャンプー台の向こうに」

BLOW DRY シャンプー台のむこうに [DVD]

BLOW DRY シャンプー台のむこうに [DVD]

  • 発売日: 2003/04/25
  • メディア: DVD


アラン・リックマン目当てで観ました。
ハートウォーミングでコミカルなんだけど、実はとても重い…という、なんだか笑っていいのかしょんぼりしていいのかよくわからない気持ちになる映画でした。
ま、人生は複雑な感情と共にあり、ってことで。このどっちつかずがいいのでしょうな。


このお話、最初から完全に先が見えてしまってます。あまりにも予定調和。
予定通りのものが予定通りの場所に落ち着く、っていうのも悪くないんですけどね。
特にこれ、根底に重いものを背負っちゃってる物語でもあるので、あまり奇抜な展開は合わない気がします。
静かに、ちょっとコミカルに、淡々と、あるべき場所に戻ってゆく家族の再生の物語なのですね。


アラン・リックマンは、前半ずっと苦虫を噛み潰したような顔でフテクサレてて、声の調子もいかにもスネイプっぽかったんですけど、だんだん話が核心に近づいてゆくにつれて、イカしたオヤジに変貌してゆきます。(イカレたオヤジ、じゃないっすよ。念のため(^^;;)


ホームドラマでせつない旦那を演じるアラン・リックマンってのも新鮮だったよ。邪悪のカケラも無いw
お得意の煮え切らない表情も、ここでは役柄の複雑な心情とうまく溶け合ってて良かったです。
最後、コンテスト最終部門に颯爽と乗り込んでくるカッコよさは必見だ。
この人はすごく見せ方上手なんだなぁと感じますね。
気持ちが変わってゆく様子が雰囲気に如実に出てて、ぐいぐいひきこまれちゃう。で、最後にあの「足の裏」でやられた〜と。
しょぼくれオヤジがカッコいいカリスマ美容師のオーラを出しまくるまでの変化が面白いです。



それと。
アランの妻と駆け落ちした「彼女」役を演じてた、にせジュリエット・ルイスみたいな女優さんが、妙に魅力あってすごーく気になったんですよ。目が離せないの。
よくよく見てみると、彼女は「ディボーシング・ジャック」で尼僧姿の看護婦やってたヒト(レイチェル・グリフィス)じゃないっすか!



あーこの人も好きだよー。
どっかちょっとユニセックスな感じのする人なんだけど、ここではレスビアン役でした(ハマってた)。
この人の出ている「ほんとうのジャクリーヌ・デュプレ」ってのがすごーく見たくて探してるんだけど、近所のレンタル店では見つかりません。ディスカスにもないんだよね。がっかり。
ちなみにとんと見なくなった本物のジュリエット・ルイスですが、パンクバンドやってるみたいですね。かなり過激パフォーマンスのバンドみたい。
もともとイッチャッテル系の人でしたから意外性はないですが(笑)。