在る人

私がここにいることを、誰かに知ってもらえなくてもいい。
誰が知ろうと知るまいと、私はいるのだから。

 

知られていないということを存在の希薄だと感じたらそれは単なる勘違いだ。
私は思うまま、自由に好きなことをして生きていく。
誰かの賛同はいらない。
そこにいるかどうかの点呼は必要ない。
ここは私の自由な庭だ。
緑が芽吹き、花が咲き、耳をすませば虫の羽音が聞こえる。
私は世界の一部として、鼓動を鳴らし空を仰ぐ。
ここには全てがある。

 

私は最初からずっとここにいる。
誰が知ろうと知るまいと。