「ラブ・アクチュアリー」

ラブ・アクチュアリー [DVD]

ラブ・アクチュアリー [DVD]

  • 発売日: 2005/01/01
  • メディア: DVD


胸にきゅーっとキて頬は緩みっぱなし。じんわり涙は出るし、同時にヘラヘラ笑いも出る。ドキドキして「キャー」なんて叫びたくもなった。やっぱり恋ってステキ!人生、恋をしなくては!ってな気分になる。そして愛に包まれる暖かさを思う。
すっっごいステキな映画だったです、これ。予想外に。
イギリスの映画だから、もうちょっとシニカルなのかと思ってたんだけど、全然違った。直球ストレート。バカでもわかるハリウッド方式のハッピーエンド。でも私はこういうトーンの映画が大好物!
19人の主人公(多い!しかもスターがたくさん!)の群像劇。
クリスマスまでの1ヶ月、それぞれの愛に向き合い、迷い、悩み、歓び、神の手の中で踊り続ける人々の姿を描いてく。
愛や恋というものに同じものは二つとない。どれもオリジナルだ。だから、こまごましたエピソードの畳みかけを重ねることで、世界の広さを実感できる。ちょうど、ちいさなピースを縫い合わせてつなぐキルトのタペストリーみたいに。いろんな人がそれぞれの”人を想う気持ち”を抱えて生きてる暖かさみたいなのが重なって、観ているこっちを巻き込んで幸せな気分にさせてくれる。
中にはうまく行かない想いもある。不倫も、裏切りも、ままならない事情も。でも、それぞれ悩み、考えながら進む姿がまたイトオシいんですよ。
親友の妻に寄せる想いをクリスマスの日に紙芝居で伝えるエピにはグッときた。マジックのようにできすぎだけど!
片想いだってステキなもんですよ。てか、片想いこそが恋でしょう!私にはなんかこの男のヒトがすごくシアワセに見えて仕方なかったです。こんなに好きなヒトがいて、アンタ、シアワセじゃん!ってね。
好きな子に振り向いて欲しくてドラムの練習する男の子もね。あの子も、ママが亡くなった哀しみを恋が救ってくれてる。義理のパパとの絆も深めてくれてる。片想いだけど。片想いだからこそ。
恋にはたくさんの効用がある。人生におけるサプライズだね。
ハッピーエンドになるからいい、ってわけじゃない。その恋がどこに行こうが、どういう結末を迎えようが、恋する気持ちが人を救う。それが愛にまで昇華できたら、世の中が変わる。
という作品のメッセージはじゅうぶん伝わりました。
ただ、ラストシーンはクドくてNG。
こういうのはやりすぎちゃ逆効果です。ヘンな宗教みたくなる。あくまでもさらっと流して欲しかったなぁ。


ぶっちゃけアラン・リックマン目当て(興味本位よぅ)で借りてきただけだったので、映画自体のデキのよさにすごく得した気分でした。
スネイプとトレロニー先生が夫婦だったよ(笑)!(ああそれにしても、エマ・トンプソンって私の義母に瓜二つなんだよね。似すぎだw)



この夫婦がすごく機微の有るイイ演技しててせつなかったです。旦那の浮気(この場合、浮気とも言えないくらいの「兆候」にすぎないけれど)に直面した妻の動揺がすごくリアルに出てた。
自分がこの立場だったらどうだろう?って考えちゃう。ああ、だから不倫ってダメなんだよねーって身に沁みて思える仕様になってる。
恋はアクシデントだけど、大事な人を傷つける場合がある。
恋の本質ってのは、愛には絶対に勝てない一時の気の迷いだしね。なので、不覚にもパートナー持ちが恋に落ちた時はうまくアクシデントを回避する能力が必要なんだろな。恋を抱えつつも回避する(行動には移さず妄想にとどめるだけ、とかさ)。そういう寸止めの快感こそが醍醐味ってか…ねぇw
アランとデパート店員ローワンのやりとりは笑えた!秘書のミアとのやりとりも。
要するにアランってすごくコメディ向きなんだね。翻弄される可笑しさ。基本、スネイプもそれだもんな(笑)。
ヒュー・グラントももはやコメディしかできない気がするなぁ(首相役、ノッてました)。
こういう映画にデビシュも出てくれたらいいのに…ってちょっと思った。誰かオファー持ってきてくれよ。