『熱血同行』途中経過(30話~41話まで)

このドラマ、話が進んでゆくごとにどんどん面白くなると前回書きましたが、30話以降はそれが加速します。30話過ぎ、32話、33話あたりから登場人物たちの様相がガラッと変わってゆきます。第2部といったところでしょうかね。

主要メンバーの現在地はビジュアルも境遇も前回感想書いた時と違ってきています。人生山あり谷あり。ましてや激動の時代です。有為転変は免れない。
てことで、再度登場人物紹介をしながら、ここまでのお話の流れをざっくりと書いてみます。

 

これ以降ネタバレしてますのでご注意ください!

 

崇利明(チョン・リーミン)/ジェームズ@黄子韜(ファン・ズータオ)

ヘアスタイル、変わりました。ファッションも変わりました。ゴージャスだったビジュアルから若干薄味になりました。でも、一皮むけた崇利明はさらに人間的に素晴らしくなっております!
四川での鉄道買収の件で朝廷とぶつかった崇利明は、朝廷から厳しく罰せられ、爵位を取り消されてしまいました。内心、清王朝はもはやダメだと思っているものの如何ともしがたく、昼日中から酒を飲み無気力に過ごす日々…。
ジャスパー相手に愚痴を言ってはハラハラと涙をこぼす始末。

あのカッコ良くてキラキラしていた崇利明はいったいどこへ?!という変貌ぶり。

でも、やはりそこは天下の崇利明。いつまでもメソメソしていない。清国代表団一行として、南部政府軍との和平交渉のため上海へ行くことが決まると、心機一転、さっぱりと(…でもないか)髪を切って、動き出します。

代表団一行が上海に着いてまもなく、役人の謝氏が娼館で不審死をします。

現場検証に当たった艷勢番メンバーは「フロンサン」という薬の存在を発見。その薬の出どころを追ってゆくと、思わぬ事実にたどりつきました。医薬品としてイギリスから輸入されている「コリリン」という薬の中に、阿片より強い中毒性を持つ麻薬成分が含まれていることがわかったのです(フロンサンはその成分だけを抽出したドラッグ)。中国人を麻薬漬けにし、あらゆる利権を奪おうとする列強が意図的に蔓延させている薬なのでは?と疑った艷勢番のメンバーたちは、その悪の根を断つために密かに行動を開始します。

 

一方、外国人の思うがままの政策が横行し、中国人が虐げられている状況になっている上海の現状を目の当たりにした崇利明は、義憤にかられ、国際格闘技選手権に参加します。中国人の参加が許されていなかったその大会で勝ち進むことで、中国人の意地を見せてやるという思いでした。
ところがタイミング悪く試合前に脇腹に傷を負ってしまいます。

1回戦(対フランス)、2回戦(対日本)とどうにか勝ち進みますが、崇利明に勝たせるわけにはいかない列強側が暗躍し、命を狙っていたりして不穏極まりない状態。代表団の主事・德琪王も、外国人を怒らせることは得策ではないと思っており、崇利明の出場にいい顔をしません。それでも最後まで戦い続けるつもりの崇利明。いよいよ残すところは対イギリスの決勝戦です。

 

阿易/易新天(アイー/イー・シンティエン)@易烊千璽(イー・ヤンチェンシー)

離れ離れになった義兄の大傻に、やっと巡り合うことができたものの、四川での朝廷軍との攻防で大傻は帰らぬ人に…。その際に、実の父・楊明も負傷し車椅子の生活になってしまいます。
阿易は朝廷を見限り、艷勢番と袂を分かち革命軍に合流しました。
その後、代表団としてやってきた艷勢番の仲間たちと上海で再会。
和平交渉の朝廷側にいる崇利明たちと、南部政府側にいる阿易は、構造的には敵対していますが、本人たちは朝廷派革命派の壁を越えての行き来が続いています。
楊明の記憶が戻り、父と息子と名乗りあうことができたものの、その直後に楊明は息を引き取ってしまいました。

 

艷勢番の仲間たちに別れを告げる阿易。

革命の熱冷めやらず。”家族”ともいえる仲間たちの元を離れて、新中国の建設に身を投じてゆきます。

 

しばしの別れののち、次に出てきた阿易の姿はこのように↓↓なっておりました!

凛々しい軍服姿!
同盟会の武漢軍に所属しています。朝廷との休戦交渉に赴く周覚、幹部の蘇先生と共に上海へやってきました。艷勢番メンバーと再会し、楽しく懐かしいひと時を過ごします。…が、そんなときでも口を開くとついつい「革命軍に合流しないか?」とオルグが始まるw

みんな「また始まった」という感じで笑って流していますが。

阿易の熱弁は魅力的だし、今の清国は斜陽だとわかっているのだけど、自分のいる場所でできることがあるのではないかと模索するのが崇利明の生き方なのよね。自分がどの立ち位置にいるかなど関係ない。ただ、中国人として中国を守りたい、と思っているのです。そのためには動きやすい立場にいたい、とも。そんなところが崇利明らしいの。

 

愛新覚羅 語初(ユ・チュ)@胡冰卿(フー・ビンチン)

恨みつらみが積み重なった実の父・楊明に思いきり言いたいことを吐き出すことができたけれど、父は素直に謝り続け、あっさり他界。せいせいしたような、心にポッカリ穴が開いたような、なんともいえない状態に。
崇利明が生きる気力を失ってグダグダになってしまい一時期はどうなることかと思ったけれど、どうにか立ち直り、二人の関係も少しづつ親密になってきました。
崇利明が格闘技の選手権に出る頃にはしっかり恋人同士の様子になってます。

キスシーンがキタ――(゚∀゚)――!!

長い長いキスが!良かったね、ユチュ!

 

瓦格納(ワグナー)@王瑞昌(ワン・ルイチャン)

ビジュアルがメガネくんになって、ますます知的な理系男子の様相に。

彼女(羊肉館の娘・晴児@王思懿)とは相変わらずイチャイチャです。

晴児は無事に看護学校に進学。あれこれとお勉強の参考になるものを差し入れするワグナー。「この資料があれば成績優秀者間違いないよ」などと気を引いておりますw
今回は同行官僚の変死事件があり、そこに謎の薬が関わっているなど、ワグナーの医学・化学の知識が活躍する場が多かった。怪我をした崇利明の手当などにも奮闘。ワグナーいなきゃどうにもならん!という展開が盛りだくさんでした。


可顔辛(ケヤンシン)@劉源(リュウ・ユエン)

前回、「特に何も印象に残るような活躍をしていない気がする」などと酷いことを書いてしまいましたが、今回は大活躍でした!
四川滞在時の青龍会とのいざこざにおいて、逃走する小柯をケ・ヤンシン一人で捕獲したのです!見事なお手柄です。でも、その際の決死の攻防で左腕をひどく損傷し、以後、左手は使えなくなってしまいます。一時期は鬱的状態に陥っておりましたが、次第に気持ちも回復し、以前のように艷勢番の補佐役として活躍しております。


司三(スーサン)@李俊濠(リー・ジュンハオ)

艷勢番の末っ子はこのところ語初と共に行動することが多い様子。語初のことを姉のように慕っているのだなぁ~という感じが可愛いのですが、ヘマをして足を引っ張る頼りないところもある。

 

瘋狗(フォンガオ)@王子騰(ワン・ジータン)

格闘家になった崇利明の頼れるサポーターとして、艷勢番の要として存在感を示してる。安定の瘋狗。


楊真(ヤン・ツェン)@呉俊余(ウー・ジュンユー)

なんと!なんとなんと、前回の火事現場でてっきり亡くなったと思っていた楊真が生きておりました!(つまり前回書いた私のエントリは間違っているというわけ。ブログなんぞに書いてあることをまるっと信じないように!)
驚いた~。どうやってあの現場から逃げられたんよ…。思えば、もし亡くなっていたとしても死体を探すよね、普通。一緒に死んだはずなのは阿易の母親なのだし。そこの描写、曖昧でしたよね?まぁそういうところユルユルなんですよこのドラマ。辻褄は合ってなくてもノリで突き抜けちゃう。
というわけで、楊真もその母(つまり阿易の実母)の若婉(ルオワン)@許榕真(シュー・ロンチェン)も生きておりました。

楊真は、崇利明が格闘技大会に出ることを知り、暗殺の噂があることを告げるために艷勢番にやってきたというけれど…何か別の腹がありそう。もう、この子は態度が不審すぎて何も信用できない。さっそく、阿易に対する恨み(母を挟んだ激しい嫉妬)が暴走し、阿易の命を狙っているのがイラつきます。相変わらず過剰なマザコン

しかし、若婉の病気のために飲ませている薬が例の麻薬成分が入った「コリリン」。ママはしっかりヤク中になっております。ママを寝かしつけるためのオルゴールの曲が『五木の子守歌』だったのがちょっとびっくり。

 

周覚(ジョウ・ジュエ)@苑子文(ユエン・ズーウェン)

阿易を連れて革命活動邁進中。

二人の「師」として蘇先生なる人が登場。

周覚も阿易も、この先生の顔色を伺いすぎている感。
四川の青龍会で家事手伝いをしていた玉冰(ユーピン)@黄佳容(ホアン・ジャーロン)は今では周覚の身の回りの世話をしている。

ほのかに恋情が通い合っている二人…というか、明らかに、玉冰は押せ押せムードなのだが、周覚が中学生か?ってくらい奥手で、まるで進展しない。

 

メアリー@馬澤涵(マー・ゾーハン)

四川でバチバチにぶつかった崇利明の元カノが、上海でもバチバチにぶつかる。上海はメアリーの拠点。中国人なのに完全に列強側の人間なので、崇利明とは(愛憎相まって)ことごとくぶつかり合う。国際格闘技大会の主催側であり、薬剤輸入の会社とも関係があり、しかも元カレとその恋人に嫉妬心たまらん!の状態なので、幾重にも崇利明が憎たらしい(けど心がざわつく)といった感じ。

 

花九卿/太子(ファージュウチン)@ 寧心(ニン・シン)

以前、太后の総管太監(宦官)の屋敷で捕らわれの身となっていた太子が再び登場。崇利明と再会を果たす。同じく捕らわれの身であった崇利明と、心が通じる部分があり、魂の友達、という感じ。上海の青幇(チンパン)である。ジェンダー不明。麻薬「フロンサン」の中毒となっていることを告白し、崇利明が全身全霊をかけて「ヤク抜き」をしてくれるのだが、その過程で暴れて、格闘技大会を控えた.崇利明に怪我を負わせてしまう。それでも太子をひとつも責めない崇利明は凄い。2人は友情で結ばれているだけなのだが、ユチュが嫉妬しがち。

 

大猫(ダーマオ)@潘躍洋(パン・ユエヤン)

太子の付き人兼ボディガード。太子のことを誰よりも大切に思い、心からお守りしている。身体能力抜群。ジェンダー不明。太子も大猫もジェンダーがよくわからないのだが、そこに何かしらのアイデンティティが秘められているのかもしれない。今の段階ではわからない。単に「そんなこたどうでもいいんだよ」というイケてる設定なのかもしれないが。

*****

41話は、ユチュと司三が「コリリン」の成分表を盗むために製薬会社に忍び込んだものの、計画が失敗しユチュが捕らわれの身になってしまう、というところで終わります。

この先、格闘技大会の行方と、麻薬捜査の行方、革命軍との休戦交渉の行方、中国そのものの行方…と、あらゆる行方が気になる展開となるはず。楽しみです!

 

さて、恒例の(?)阿易のファッションチェックに行きましょうかね。
今回のテーマは軍服&上海モダンです。

革命軍の軍服姿です。これ、李必の表情入ってますね!子狐くんの面差しです。好き!

ウールでできたダブルのショート丈ジャケットです。中には襟なしシャツにスカーフを巻き込んでいます。暖かそう。

全身図はこちら↓ 革の肘当てがついていますね。素朴で可愛い上着です。

ハンチングをよく被っています。この背広の合わせ方もお洒落。上着に柄物ニットジャケットを羽織り、長いマフラーを垂らすとか、ずいぶん洗練されておるではないの。

こっちはちょっとデコルテが貧相で寒そうだ。一気に靴磨きの少年風になっております。室内だからマフラーを取ったのだろうが、それなら帽子もとって欲しいところ。

続きます

29話までの感想はこちら。

 

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