「Anemone Diary」のチチカカさんから「映画バトン」が廻ってきました。
映画バトン、いろんな種類があるようですね。この質問事項のものは初めて見ました。さっそく答えてみますー。
■ 今年映画館で観た映画の本数は?
あのー…ですね、今年は新生児を抱えているという事情が大きく影響しまして、映画館には行けてません(ていうか、映画館に行きたい気分にもならないで月日が過ぎました)。
普段から月イチ行くか行かないかくらいなので、あまり劇場派じゃないのだけど。
それでも2本行きました→「交渉人真下正義」「深海」。
なんじゃこのラインナップは(哀)。
しかも「真下~」は途中リタイアだし。話になりませんね。
■ 好きな映画のジャンルは?
ロマンティック・ラヴ・コメディ、スラップスティック、サイレント、人情喜劇、文芸ロマンス、青春モノ。
笑えて、幸せな気分で泣けるハートウォーミングな映画が好きです。私が映画に求めるものは、つまりそういうものです。
■ 好きな俳優さんは?
男優
トム・ハンクス、ダン・エイクロイド、ジェイソン・ビッグス、リチャード・ドレイファス、ロバート・デ・ニーロ、ビリー・クリスタル、ショーン・ウィリアム・スコット、ブレッキン・メイヤー、チェビー・チェイス、ルパート・グリント、トニー・レオン(梁朝偉)、リュウ・イェ(劉[火華])、ホアン・レイ(黄磊)、吉岡秀隆、林泰文、北村一輝、野村佑人、(若い頃の)石坂浩二
女優
メグ・ライアン、アリソン・ハニガン、チャン・ツィイー(章子怡)、 菅野美穂、宮沢りえ、松たか子
■ 好きな監督さんは?
ノーラ・エフロン、ジョン・ランディス、アイヴァン・ライトマン、ロバート・ゼメキス、ロン・ハワード、アルフレッド・ヒッチコック、チャーリー・チャップリン、ウディ・アレン、ウォン・カーワイ(王家衛)、山田洋次
■ オススメの10本は?
「マイ・ガール」「マイ・ガール2」(ハワード・ジフ)・・・これをお子様映画だと思って見過ごしているそこのアナタ。違います!もう、本当に力説したいくらい、この映画は深くて秀逸なのです。私の中にある「文学」の核を映像にしたらこうなる、という作品。境遇も性格も違うのに「私はベーダ(主人公の少女)だった」、という想いで満たされる。時代の色も、過ぎゆく光の移ろいも、なんと綺麗に映されていることか。好きなエピソードを語れば夜が明けてしまうほど。「2」はたぶんトーンダウンしているんでしょうけど、私はさらに好きです。
「パンチライン」(デビッド・セルツァー)・・・いい歳して夢を追いかけている人間が見ると身につまされる作品です。もう、ダイレクトに胸に響いてくるせつなさ。でも、後味は決して悪くない。隠れた大傑作です。初期のトム・ハンクスには珍しく、びっくりするほど無骨な役を体当たりで演じているので、惚れ直しますぜ。
「裏窓」(ヒッチコック)・・・映像、展開、音楽、役者、すべてが美しくて完璧。あまりの完成度に溜め息ばかりが出てしまう。荒んだ気持ちになると私はこれを見ます。日常からかる~く引き離して物語の中に連れて行ってくれるから。原作は私の愛してやまないウィリアム・アイリッシュ。すでに原作の時点でオシャレで完璧なんだけども、それをヒッチコックはさらに美しく磨き上げたという感じ。天才同士のコラボレーション。
「ダウンタウン・ヒーローズ」(山田洋次)・・・早坂暁の原作とは似ても似つかない、旧制高校という舞台を使って、山田監督がオノレの想いを熱く静かに語っている作品。ナニゲに山田監督の作品哲学があちこちに盛り込まれていて、「ああ!だから私は山田洋次が好きなんだ」と納得させられました。地味な作品ですが、舞台設定と脚本がすごーく好き。何度見ても胸キュンだ。旧制高校卒業者はもちろんかもしれませんが、青春の一時期、男子校とか女子校とかで過ごした経験がある人にはわかりやすい甘酸っぱさがあると思う。自分が女であることを一番感じるのは、こういう作品を見たときですね。
「夜奔」(徐立功)・・・今まで観た中華電影というくくりの中では、たぶん一番心に残る作品です。登場人物4人のアンサンブルがこれ以上ないほど見事。それぞれの人物の感情が重厚な絢織物のように幾層にも重なっていて、誰に心を沿わせて観るかでまったく別の映画になるという凄さ、奥の深さ。語り尽くせないほどの多層の想いを、まるで地底で熱く燃えるマグマのように抱え込んでいるのに、それらを夢のように静謐な映像で描いています。最も美しい中華電影だと思う。
「チャップリンの移民」(チャップリン)・・・巷で名作と呼ばれる人情喜劇を撮る後期の彼ではなく、初期の意地悪でズルイ小男チャーリーを撮るチャーリーが好きです。それでもあまりにもドタバタだと飽きる。この作品はちょうどその端境期に作られたもので、ストーリーやコンセプトがはっきりしてて、批判精神にも富み、ロマンスも優しさもある秀作です。しかも暑苦しくない。チャップリンはどうもうそ臭くて嫌いだという人にこそ見て欲しい作品。
「アメリカン・サマー・ストーリー~アメリカン・パイ2」(JB・ロジャース)・・・心の底からハッピーな気持ちになる、エロでマヌケで可愛い青春物語です。ちなみに「1」より「2」がいい。けど、「1」を観ていないと「2」の良さが十分伝わらないかも(?)。このような「健全」な若者像を、たくみな下ネタでいかにも下品にみせかけて集客するという手法がエラい。表面はバカだが、この映画はとても優しい心根を持ってます。若いっていいなーーと思う。で、サントラも極上。
「アメリカン・グラフィティ」(ジョージ・ルーカス)・・・音楽と映像の、奇跡とさえ思える見事な融合が前代未聞。音響効果の素晴らしさは見れば見るほど(聞けば聞くほど)スゴくて震える。実はすごく前衛的、実験的な映画だったと思う。ここでの音楽は「BGM」ではない。空気そのもの。風景そのもの。そこにかつてあった時代そのもの。たった一夜を描きながら、永遠を見せてくれたような気がする作品。私の心にはこの映画のラストシーンの青空がいつもあります。
「ブルース・ブラザース」(ジョン・ランディス)・・・こちらも音楽が映像ととても素敵に溶け合った作品。音楽は、信仰だ。と、思わせてくれる敬虔な魂を感じます。とにかくひたすらカッコイイ、ジェイク&エルウッドをみているだけでも幸せ。いまだに私の永遠の理想はエルウッドです。
「恋人たちの予感」(ロブ・ライナー)・・・最もお気に入りのラブコメ。脚本をノーラ・エフロンが書いて、主演がメグ・ライアンという、私にとっての黄金コンビ作品。ノーラの作品は実にアメリカ的な現代女性が描かれているんだけど、絵空事でなくすごく等身大で、下品に落ちず知的でもあるところが気に入っています。インテリっぽいのにマヌケ、かつ、冴えない男っぽいのに妙にセクシーなビリー・クリスタルも最高。秋の夜長のくつろぎタイムにはこういうのが一番観たい。心の底から幸せな気分になるから。個人的にはセットの小物やロケ地などのディテールも気に入ってる。
■ 持っているDVD(ビデオ)の数は?
DVD&セルビデオで30本くらい。VCD入れると80本くらいいくかなぁ。
■ この監督、俳優が携わってるなら絶対観るって人は?
ノーラ・エフロン監督のメグ・ライアンもの。絶っっっ対、観る。さらにジミ-デュランテの歌が入っていればそれはもう珠玉。
■ これから観たいと思っている映画は?
「ハリーポッターと炎のゴブレット」待ちわびてます。あと少し!
ロン・ハワード監督、トム・ハンクス主演の黄金コンビで撮っている「ダヴィンチ・コード」。これは来夏の公開が決まってます。
いまだ日本未公開の、ウディ・アレン監督、ジェイソン・ビッグス主演の「Anything Else」。DVD待ちか。
■ バトンは誰に廻す?
sienさん、ドリちゃん、梨花さん、gicchaさん、akkoさん。
こちらをご覧になってて、まだどこからも受け取っていないようでしたら、ぜひ受け取ってくださいまし。