昭和13年の料理本

古書漁りで見つけた逸品のご紹介コーナーです。

今回はこれ↓。

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婦人倶楽部の昭和13年4月号に付いていた別冊付録なんですが、すっごいよ、これ。厚さ3センチあるかんね。

見て!月刊現代より厚いんだもんビックリ。

これ、付録ですよ?ありえないくらい豪華な付録です。
豪華なのは厚さだけではなくって、もちろん中身の充実加減も「ちょっとちょっと奥さん聞いてよ!」ってくらいな、誰かに言いたくてたまらなくなるほどの充実振り。
なんと!1000品以上のメニューが載ってるんです。しかも、食品成分、食材の詳細、食に関する知的裏話、お献立の例、症状別病人対応メニュー、食品鮮度の見分け方などまで載ってます。
食に関する裏話が載ってる例↓。

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ここでは、家康が信長からもらった季節外れの桃(贅沢品ね)を「奢りに慣れてはいけない」と、口にしなかった逸話が書いてある。
カラーページもある!

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ちなみに「鶏卵の見分け方」の一例として、「舌で触ってみて、丸い方が温かく、尖ったほうが冷たいのは新鮮な証拠、両端が同じ温度だと腐敗してます。」などというのがあります。初めて知った!
採ってきたキノコに毒があるかないかの見分け方も載ってますが、怖くて信用できない感じ!塩をかけて黄色くなったらアウト、黒くなったらOKってんだけど(汗)。
それとね、未知の食材(?)もこの本にはゴロゴロあります。

例えばね、「ちさ」って食材、ご存知ですか?
私はこれ読んで始めて知りましたが、昭和13年当時はレタスのことを「ちさ」と呼んでいたようです。
調べたら大辞泉にも出てました。って、トリビアすぎ(笑)。

この本、さすがに素晴らしいので古書店でも1800円の値札がついていたんですが、その10分の1近い値段で入手できました。
なぜかというと、他のとまとめて一山幾らのバーゲンになってたからです♪
古書も、芸術関係のものではどうしてもお金がかかるので(お金かけても欲しいものがあるわけなので)雑誌は安くないと(そしてそうとういい物でないと)買わないと近頃は決めてます。これは本当に掘り出し物でした。
この中で珍しいものを試しに作ってみなくっちゃね。