結婚したら「主婦の友」

…というキャッチ・コピーで、「主婦の友」がまさしくその名の通り主婦の友だった時代の真っ只中を、私の母の世代は体験してるんですよねぇ。
ウチの母は専業主婦なんですが、本当に主婦を楽しんでいる人で。
近頃は、そんな母が当時どんな情報を得て、どんな流行の中で、どんな風に家事をしていたのか追体験したいと思うようになったんですよ。たぶんウチの娘が、そういうのを共通体験する年頃になってきたせいで、ちゃんとした「家の事」を行動で教えておきたいという思いが強くなってきたんですよね。それにはやっぱり自分が育ったような時代のものがどうも一番しっくりと馴染むような気がして…だから70年代、なのかなぁ。
てな理由も一つ、それ以外の理由(懐古趣味とかスタイルへの憧れ)も多々あって、マイブームで最近は70年代の主婦雑誌…「主婦の友」「婦人倶楽部」「主婦と生活」などを読むのを楽しみとしている今日この頃。
ちなみに「家庭画報」「婦人画報」「ミセス」などのマダム系雑誌はここに入らないので念のため。こういうのはお手伝いさんが家事をやるお宅のご婦人が読むものですので、ちょっと違う。

先日、古本屋やオークションでいにしえの雑誌を漁りながら、ふと思ったんですよね。実家にこういうのもしかして残ってるかも?と。
ウチの母もずーっと(たぶん80年代中頃まで)「主婦の友」を定期購読していたんですよ。
けど、私と同じで整理魔の母が、そんな古い雑誌をとって置いてるなんてのはまず無いだろう…と思って、はなから「ありえない」と諦めちゃっていたんですが、とりあえず聞いてみよう、と思い立ったの。
で、今日になって電話で聞いてみたのね。そしたらなんと!「結婚した年からずっと購読止めるまでの「主婦の友」を正月号と8月号だけ記念にとって置いたんだけどねー、こないだ8月号は全部処分しちゃった。」というではありませんか。
ひょ~~。さすが主婦の鑑。ああ…でも、残念なり8月号(涙)。ま、主婦雑誌の一番のお楽しみは何といっても正月号なので、それが残ってるだけでもステキです。信じられないほどステキ。
てなわけで、オークションで大枚はたいて買ったのと同じものが実家にもありました(^^;)。お正月の帰省が楽しみだーい(^0^)。

ちなみについ先日入手したのはこちら↓

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69年の「主婦の友」正月号。若かりし吉永小百合さんも麗しく。付録家計簿は読者のみなさんの一番のお楽しみでしたねぇ。

お正月の装い。

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洋装のブームはこんなに奇抜でオシャレだった!ホットカーラーを使ったヘアスタイルもナイス。この時期、基本はAラインですかね。

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新米奥様にもわかりやすいように、図説入りで伝統的な基本おせちの作り方が載っている。便利!これを「あたりまえ」のようにできなきゃ主婦失格(笑)。

本誌はとにかく今の「主婦の友」とは雲泥の差で、読み物がたくさんある。
ベトナム戦争全学連の社会問題なんかもたくさんとりあげられてるし、対談や生き方の話題も多い。読み応えたっぷり。
今の主婦が読む雑誌は劣化してる…と思わざるを得ません。「生きるだけでやっと」という気がするもんね。ある種、「戦って」る感じで余裕が無い。
70年代の雑誌には余裕があります。っていうか、結局は活字文化の良さなんだと思う。情報がここに凝縮されているんでしょうね。社会全体の情報浸透度は極めて低いんだけど、その分、その役を担った媒体は頑張っていろんなことを伝えようとしていたのかもしれない。
活字の量があまりにも少ないと、人間、思考する場も少なくなるように思うので、やはり活字は大事よね。堅いこと言ってるわけではなくって、本来、活字って楽しいんだけどね。ってこともあるし。

昔のスターさんたちのお宅訪問などもまた芸能誌みたいでイイです。
いつも心で「へーちゃん、載ってないかな♪」と思うんだけど、今まで買ったのには1冊載ってただけだったなぁ。(理想の旦那さん、ってので載ってた(笑))こういうのもまた楽しみの一つです。
ってか、そんなに買えないんですけどね。私の場合は「収納恐怖症」なので、あまりモノを増やしたくないということから、特に古書は(入手したら道義的にも捨てにくいので)常に買い控えモードとの戦いです…買うのは厳選に厳選を重ねた上で。それでもどんどん古書は増えるんだよねぇ…収納ギライの古書好き、っていう相容れない2つの性格を持ってる私…こりゃ苦悩絶えないっす(^^;)。