70年代主婦雑誌

前にもちょっと書いたことがあるのですが、私は1960年代~70年代中盤まで…もしくは戦前あたりの主婦雑誌(「主婦の友」や「婦人倶楽部」などね)が好きで、オークションや古書店を廻って気に入ったものがあると買っているのですが、案外強気な値段で買わされております。
古書店だと300円くらいからありますがあまり出回っていず、オークションではまず600円以上はする。なのでそうちょくちょくは買えません。
そんなアタクシにどこかの誰かさんが思いがけないサプライズをくださいました。
というのもね、とある集合住宅前を通りかかったときのことです。そこのゴミ収集所に大量の古書が捨ててありました。
何気なく目をやると…なんと!私の好きな時代の婦人雑誌がドドッとあるではないの!
(うわ。すっげー欲しい!)と心で悶絶しつつも、とりあえず冷静を装いその場を通り過ぎました。
が、どうしても気になるので、ダメモトで帰り道に再びその場に行ってみたら…まだ回収されずにあるんですよ。古書の山が。
ドキドキしながらその周囲を行ったり来たりしてみましたさ。どんなのが捨ててあるのか詳しく見たくて。
かといって近づいて手にとる勇気はないのでウロウロと…かえって不審者風情。
ゴミ漁りなんて生まれてこの方したことないし、どこで知り合いに見られてるかわかんないような場所で捨ててあるものを持って帰る勇気がなかなか出ないわけですが、やっぱ欲しい。すっごい欲しい。これ、買ったら5000円以上するもん。
つうか、値段の問題じゃなくって単に読みたいの。あー読みたいひ~。

…ということで、人生始まって以来のゴミ拾い体験をしてしまいました(爆)。
ごめんなさいぃ。思いっきりふた抱え持ってきちゃったよ(汗)。
でもいいよね、捨ててあったんだし。このまま回収されちゃったらリサイクルされてトイレットペーパーになっちゃうだけだもんね。
娘には「頼むからみっともないことしないでよー」とののしられましたが…
というわけで、これが戦利品。

 

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きゃー♪みんな70年代中盤のものです。
こんな時代の古雑誌をとっておいた人がいるのが奇跡のよう。雑誌ってのは時を重ねるごとにどんどん減る一方だからね。どんどん貴重になる。
とはいえ私は資産価値を見越してこういうの集めてるわけじゃなくて、純粋に趣味実用のためなので、読んで飽きたら捨てちゃう(か売っちゃう)のですが、その時の罪悪感も込みで古書と付き合ってます。
読み捨てられるのが雑誌の宿命というなかで、時を経てもなおしばらく手元に置いておきたいと思う人間がいたら、雑誌だってそのわずかな延命をよろこんでくれるかもしれない…とかなんとか都合よく考えつつ。
あ、でも今回手に入れたものは売りませんよ。
だって拾ったものだから。そのくらいの節度はあるさ。
ま、売ろうったって売れやしないけどね、状態悪いしそもそもこのテの雑誌は人気ないし。
そのかわり、私は隅々までじっくり読んで、いにしえの主婦がやってたあれこれの知恵をここからちゃんと学びますわよ。
主に私が参考にするのは編物のモチーフや洋裁のパターンですけど、それ以外にも当時の社会を反映した読み物も面白いし、季節ごとの家事の楽しみも満載で素晴らしいのだ!
この時代の主婦雑誌を読むと、創造的な啓蒙を受けるんです。創造的というのはつまり「豊か」だということです。いろんなものを手作りしたり「家庭」を形作るためにいろんなことやってる様子を読みながら、「ああ、豊かでいいなぁー」と、しみじみ思って和むわけ。