映画ドラえもん「のび太と奇跡の島」


毎年恒例のドラえもん映画、公開日の今日さっそく行ってきましたー。



私が(子どもの付き添いで)ドラえもん映画を見始めたのは2000年の「太陽王伝説」から。
それから今まで毎回欠かさず見てきてるのですが、今回のはその中でもビミョウな感じでした。
設定はすごくいいのに、いろいろと気になるところが多い。
まず、作画がイマイチ。
映画のドラえもんって画がグネグネしてるところが特徴っていうか、面白いところなんですが、今回のはグネグネっていうよりも、ユルユルって感じで、なんだかパンチに欠けてるんです。淡々としてるっていうか。そのせいかキャラが醸し出すドラマ性も感じにくかった気がします(>意見には個人差があります)。
いつもメインで作画を手がけてる渡辺歩さんのトーンがすごく好きなんですが、今回の担当は違う人だったんですね。
演出も淡々としてる。笑いどころが少ないし、全体的におとなしめ。
オープニングなんか、手抜きか?って感じ。退行してる。アニメ映画なんですから、ここは頑張り所でしょう。
極め付けに、ストーリー(脚本)がまるでダメ。盛り上がりに欠けることこの上なく、情緒的な場面もいきなり言葉で説明みたいになっちゃってて(しかも説教くさくて)まるで感情が付いていかない。
せっかく父子の設定をドラマティックにしたのに活かしきれずに終わっちゃう。もっともっとその繋がりを意識した熱い友情(親子愛)物語ができたと思うのに。
家族の濃密な愛情のありようを「家族のことを考えると胸があったかくなる〜」みたいな簡単な言葉で片付けちゃうのはダメです。子どもたちにはそれじゃ通じない。


もしかしてドラ映画見て泣かなかったのははじめてかもしれません。いつも必ずウルウルするシーンがあるからね。
終わってから一緒に観にいったボクちゃんに「今回、泣いた?ママ、泣けなかったよ」って言ったら、「一回だけちょっと泣いたよ」っていうんで、どこで泣いたのか聞いてみたら、のび太の誕生シーンで…だって。
そりゃそもそも感動シーンの定番ですよ。かつての名作映画「ぼくの生まれた日(2002年「ドラえもん のび太とロボット王国」の併映)」のワンシーンにもあった、いわばリメイク。今回の映画とは直接関係ない…とも言える。結局、今回の話の本筋には心打たれるシーンが少なかったってことなのかも。
余談ですが私はこの短編映画「ぼくの生まれた日」が、ドラ映画の中で一番好きなんです。
画が、とにかくイイ!脚本もイイ。
雨には雨の、風には風の匂いまで感じられた。画だけで泣ける名作です。
ああいう、子供心に何かが残り続けるような、情趣豊かな演出をして欲しいんですよ。
ドラ映画にはそれができる、ってのを過去に何度も証明してるんですから。
まぁ、それ以上にドラ映画には毎年の恒例行事としてそれが上映される、ってのが大きな意味を持っているとも思いますけどね。
様々な試行錯誤をしながら、これからも末永く続けて欲しいと願うだけです。来年の作品を今から楽しみにしてます!



21エモンゴンスケが出てます。これはカワイかった♪