俊介、走る


それでも、生きてゆく」、9話に至ってようやく視聴率が10%超えたみたいです(パチパチ!)
それでも低いけど。でも、後からこのドラマの良さに気づいて見るようになった人がいるってことだから、嬉しいです。
どうやら打ち切りにもならず、ホッとしてます。
あと残り2話ですが、まだ結末が見えない。
あいかわらずドキドキしたままです。
乗り遅れちゃった人のために、最終回前にもう一度再放送すればいいのに…と思うんだけど、やらないみたいね。
こんなに良くできたドラマなのに、視聴率悪いってだけではやばやとテコ入れするのも諦めちゃってるみたいなTV局の対応がなんだか残念な感じ。
日テレだったら同時再放送やるんだけどなぁ。
まぁ、どっちみちこの題材ではハナから見ようと思う人自体が少ないんでしょうから、何度やっても同じことかもしれない。
私だって圭くん出てなかったら絶対に見なかったもん、こんな暗そうなドラマ。これだけでも圭くんのファンでいて良かった(これだけでも、ってこたーないw)


今回の第9話は俊介がメイン。
もうね、俊介が出没するところは常に手に汗握る緊迫状態です。
誰も理解不能な思考回路で対話を求め、思いがけないところにある地雷スイッチに触れたら突然キレる恐さとか、15年ぶりに会った瑛太さんへの最初の態度とか…ほとんどホラー(!)
普通じゃない人間の、そのいちいちズレた恐さみたいなのを、俊介は見事に表現してる。
こんな空気を出せるってのが凄いわ。今後普通の役を演じる俊介を普通に受け止められるか不安になるくらい(これ見るまではずっと私の中では俊介=健次郎@金八だったし。俊介は役にハマリやすいのか?)
きわめつけは、アスリートか!?ってなすさまじい走りっぷり。
まさに狂気が走ってる!って感じだった。凄い!
追う瑛太さんのもっさりとノロい走りっぷり(もちろんこれも演技ですよ)も巧かった。
二人の「15年」を象徴する「走り」なんですよね。その後に続く路上拳闘シーンも圧巻でした。
しかしつくづく俊介は今回の役、いろんな意味で痛かろうなーと思います。いつも凄い勢いで殴られてる。
前回は大竹しのぶにイスで殴られてて、イスの脚、取れてたし(汗)
俳優って大変な仕事なのね…


瑛太さんと満島の想いの行方もさらにセツナくなっていってます。
「心というのは、好きな人からもらうものだと気づきました。あなたにも心をもらいました」という瑛太さんのメッセージも、
「ごめんなさい。好きでした。」と紙ナプキンに書いた満島のメッセージも、互いに届くことはなくて。
でも、冷凍みかんと、そこに書かれた顔文字は、お互いの想いをつなぎ合う。
むしろ、こんな些細なところで通じ合っている二人の深さが胸に響くのね。
こんな演出も、普通のドラマだったらあざとく感じるんだろうけど、このドラマでは許されちゃうように思います。
そういう、「痛い人たち」だというのを、これまでの経緯の中でさんざん納得させられてるから。
「痛い人たち」にならざるを得なかったのだということを、こちらが理解してるから(これが理解できないと、視聴するのがイヤになると思うんですよ、このドラマ。ウチの旦那はそれで途中リタイアしてるからね)
彼と彼女の心のあり方とその表現方法は、普通とは違うの。
なぜ違うかは、この物語の発端であり、お互いがお互いでなければ理解しあえない原点なんですよね。
だからここはもう、思いっきり普通とは違う愛情表現を伴うラブストーリーにならざるを得ない。
そこを日常感覚と照らし合わせて「ダサいなこの二人」「おかしくない?」と思ってしまうようでは、このドラマの世界観にはついてこれないというハードルの高さw
なにせ瑛太さんのダサさそのものがテーマになってると思って正解なくらいだかんね。
9話に至るまでのイメージVがあったので載せときます。
こういうの見ても未見の人が食指動くまではいかないだろうな、と思うけど。
なんか本編とはまるで世界観が違うんですよねぇ。
なんだろう、この違和感。
要するにダイジェストではわからないドラマ、なのですよ。全部のシーンが全部意味がある、くらいの濃度があるというか。
なんかべた褒めしちゃってるけどw ホントに毎回、感心しちゃってるんで(そのくせ視聴率悪いんで)ついプッシュしたくなるのダ。