見よ、勇者は帰る

駒大苫小牧×早稲田実業、凄かったですね。
なんだかもう、運命の輪のような、壮大な物語を見た気がした!感涙。
最後の投手同士の対決なんて、小説だったらこんなんウソ臭くて絶対書けないだろうってな場面でしたね。
昨日・今日と2日間だけですけど、こんなにしっかり高校野球を見たのは、何年ぶりだろう。
懐かしかったです。
実を言うと私、中学時代の3年間、高校野球に夢中の「甲子園ギャル」だったんですよぅ。(当時、高校野球ファンの女の子のことをこう言ったのですw)
時代はちょうど、早実・荒木選手のいた頃。世はちょっとした高校野球ブームでした。
当時は「セブンティーン」誌などで、シーズンになると全出場校選手全員の顔写真入りプロフィール綴じ込みファイルなどがついてくる、至れり尽くせりの時代だったのです。
シーズン初めにそれを仔細にチェックし(←もちろん好みのオトコノコを)そりゃもう、地味なガッコの外野手でも、目をつけた選手の試合は欠かさず見るという、めちゃくちゃミーハーなことをやっておりました。
や、もちろんちゃんと野球そのものも見てましたよ。見てましたけどさ。
クラスの女子ではもちろん荒木大輔が一番人気。てか、それ以外いない、ってくらい絶大なる人気。
でも、私が好きだったのは報徳学園金村義明でした。あのゴッツイ顔(でもさすがに高校生の時は今より全然可愛いんだよ)を透明下敷きに挟んで持ち歩いてたので、クラスメイトから「シュミが悪すぎ」と呆れられておりました。でも、優勝投手となったので、応援のし甲斐があったものです。
その他にも工藤、槙原、水野、畠山など、後にプロで活躍する選手もたくさんおりまして、にぎやかな時代でした。


中学3年の時、私は野球部のエースピッチャーとつきあっていました。
つきあってたったって、チュウボウにありがちな「つきあって(←私。強引)」「うん、いいよ(←相手。根負け)」という言葉だけの関係で、二人だけで会ったこともなく、時間が合わなくてろくに話もできないままに、すぐ終わっちゃったんだけどね。
それでも毎日美術室の窓から(私は美術部だった)、グラウンドで練習する彼の姿を眺めるのが好きだったなぁ。
夕日をバックにして投球練習してる姿なんか見ちゃうと、泣けてくるくらい胸キュンでしたねぇ。ずーっと見てても飽きなかった。
「アタシのカレシは背番号1番」ってことだけでもう鼻高々だった、バカで単純でミーハーな女の子だったのだけど、今思うと、そういうのを向こうはちゃーんとわかってて、私を勝手に遊ばしといてくれたんだなぁという気もします。
とてもやさしい子だったんですよ。私が、「こんなんじゃ、つきあってるとは言えないから、もう終わりにする」と一方的に言った時も、「うん、いいよ」とあっさりしたものでした。その後も、そんなこと何もなかったように接してくれた。おかげで今でもいい思い出ばかりです。
って、おもいっきり自分語りしてしまいましたが(汗)。
実はその男の子が、駒苫の田中君によ〜く似てるんです(笑)。ぶすっとしてる時の顔も、笑った時の顔も、そっくり。なんか、態度とかもね。
思いっきり久しぶりにその男の子のことを思い出してしまい、なんだか嬉しかった2日間なのでした。
試合も選手もただでさえ素晴らしいのですけど、ちょっとそういう私情も入って、なおのこと観戦楽しめちゃったりもして。
おかげで、ハンケチ王子もステキだと思いつつ、どうしても田中君ばかりを見てしまうハメに陥りましたが…あそこまでの善戦・死闘が展開されたらもうどちらが勝っても負けてももはや勝敗は気にならなくなりますね。どっちも天晴れですもん。
早実の優勝には心からおめでとう!という気持ちでいっぱいです。王さんへの最高のお見舞いにもなりましたね!素晴らしいです。


というわけで、表題に戻りますが。
表題「見よ、勇者は帰る」は、ヘンデルのオラトリオ「ユーダス・マカベウス」の中の曲です。
甲子園の空の下、優勝旗授与式で演奏される有名な曲の正体は、これなんだって(今日知った)。まさに、ふさわしい題名が付いているんですね〜。
と、音楽ブログらしく無理矢理まとめてみました(笑)。