ザ・コレクション・ヴィンタートゥール

地元美術館で開催中の「スイス発−知られざるヨーロピアン・モダンの殿堂”ザ・コレクション・ヴィンタートゥール”」展へ行ってきました。



スイスにあるヴィンタートゥール美術館のコレクション展です。90点ある作品の全てが日本初公開という豪華さ。
モネ、ルノワールゴッホ、ボナール、ピカソ、クレー、ユトリロカンディンスキーなど、有名どころの作品も多々あって、予想外に満足度高かったです。
”予想外に”ってのは、実をいうと私、行く前はあまり気が進まなかったんですよね。「べつに好きな画家や興味ある時代の絵があるわけじゃないしー」とか思ってて。
旦那が行きたがってたもんだから、しぶしぶ付いてきた感じでした。
コレクション展は散漫だという印象があるのだけれど、見方を変えれば傾向の違う作品がいろいろと見られるので楽しくもあるのだということがあらためてわかる展覧会でした。
とかく「○○派が好き」とか「○○的なものが好き」と、作品を括って見たがる私のような凝り固まったタイプには思いがけない発見があったりしました。
なんか、新鮮だった。こういうのって、新しいお気に入りを見つけるチャンスでもあるのね。
今回私が気に入った作品も、どれも初めて見るものでした。
特に気に入った作品2点の絵葉書を買ってきました。



「コーヒーとコニャック」アルベルト・アンカー。
モノの質感と静物の構造を徹底的に計算して精緻に描いてます。見てて飽きない見事な造形美。
感性のみで乗り切るような画家とは対極にある、まさに「これぞ芸術!」という感嘆すべき技術が駆使されている(そこが実にすがすがしい)作品です。



「ゼーオンにて」ヴィルヘルム・トリューブナー
移り変わる空の色、光と影の絶妙な対比、草や水の質感、のびやかな構図。何よりも、そこに立って日差しや匂いを感じているような気分にさせられる臨場感にうっとりします。

この美術展、8月には東京(世田谷美術館)に巡回し、その後、神戸→長崎と旅をするようです。


美術館の外の森は若々しい緑が輝いていて、今が一番いい季節です。



日なたは猛暑ですが、日陰に入ると木々の匂いに包まれていい気持ち。セミの鳴き声も心地よい。
ああ、いい気持ち…と思いつつ、ふと視線を落とすとあちこちに得体の知れないキノコがにょきにょき生えてました(汗)ひー。
よーく見てるとどこか70年代風な、なかなかオシャレなビジュアルをしてます。



スポットライトが当たったようにそこだけポッカリと明るくなった場所に、ちょっと劇的な風情で生えていたキノコちゃん。