マッタンに関するネタいろいろ


日曜日の話だからとっくの昔なんですが、今週の朝日新聞書評にマッタンの「東京百景」がとりあげられていました。
評者は水無田気流さん。
特に新鮮味もない評でしたが、とにかくこういうところに取り上げられることが大事なわけ。
新聞の書評欄や広告で読む本を探す人も世の中多いので(私も頻繁に使ってます)、新たな読者が誕生するといいなぁと思いますね。
その人たちは「ピースの又吉」というキャラを超えた又吉直樹の文章のファンであるわけだ。
私の仲間だ。仲間増殖希望。


「東京百景」の中の「池尻大橋の小さな部屋」を読むと、いつも必ず泣いてしまう。
この文章を読んで以来、マッタンは常に池尻大橋の小さな部屋を失った淋しさを紛らすように生きているんじゃないかというような気がしてる。喪失が怖く、ありったけの思い出を抱えて生きているようなセンチメンタルな彼にとって、この部屋の記憶はすでにサンクチュアリだろう。きっと一生抜け出せない。
この彼女はきっと彼の運命の人だと思う。そうでないと困るような気さえする。
こんな話を聞いたからには、マッタンが他の女性と結婚したりとかしたらものすごくガッカリしそうだ。
人生そんなものかもしれないが、マッタンにはぜひ物語の完遂を目指してもらいたい。
頑張れ!(と、無意味に叫んでみたくなるくらい、愛に溢れまくったセツナイ文章なんですよ。なんだろう…とにかく名文。泣ける)


泣く…といえば。
11月1日のNHK「ファミリーヒストリー」にマッタンが出るそうです。
ファミリーヒストリー」って、興味のある人の回だけ拾って見てますが、わりかし高確率で泣ける番組です。
人に歴史あり。
わりと昔の事(祖父の母とか)までさかのぼって調べてくれる時もあって、日本の歴史と絡めながら個人の人生を描いたりするので見応えがあります。
それにしてもマジでNHKはマッタンを取り込みにかかっているかのようだな。嬉しいぞーい。
競艇選手になろうと沖縄から大阪にやってきた若者が、アパートの隣室に住む奄美大島からやってきた女の子にスイカをおすそ分けしたことが縁で結婚した……のがマッタンの両親の馴れ初めだとかいうエピも出てきそうですねw
なんだかこう書いただけでも物語っぽい感じがするもん。
大阪でたまたま出会った若い二人が、南の島からやってきた者同士だったとかってだけでも。小さなアパートで、スイカのおすそ分けを届けに行くんですよ……。もうね、その時の夕焼けまで覚えていそうな勢いじゃないの。
マッタンはわりかし話の中に家族の話題が多い人ですが、話だけでも物語になってるような気がします。才能だな。


ついでですが、今月号の「ビッグ・トゥモロー」にもインタビュー5ページのボリュームで載ってます。
わりと雑誌の傾向に合わせた内容のインタビューになってて、珍しく(?)勢いのイイ又吉語録が並んでいます(本来、しっかり者だと思うのでこれが「素」なんだろうけど)
それにしても思いがけないところに載ってるわ。内容によっちゃたまに買う雑誌なので気が付いたけど、こういうのどこも告知してくれないから困る。
どの雑誌に載るかくらいツイッターで告知してよー。