今やらなければ、一生できないこと。

ここ数年、自分の将来のこととか適職・天職とは?とか、夢や希望や人生や…いろんなことを、残り時間や可能性がどんどん少なくなってゆく現実に右往左往しながらグルグルと考えています。
あっちへ行ったりこっちへ行ったり、思いも考えも青写真もコロコロ変わる。
何も決められない。
”40にして迷わず”、どころの話ではない。そんな年齢とっくに過ぎて天命を知るはずの年齢になってもこの体たらくです。以前にも増して迷走状態。五里霧中。

 

いろいろ考えた末、3月で洋裁の仕事を辞めました。
当初は4月から自分でオリジナルの洋服を作ってネットで売ろうと計画していました。
そのための準備を年初から着々としてきました。
素材を買い込み、新しい職業用ミシンを導入した仕事場も作り、パターンもいろいろ考えて、ラベルや織りネームも発注して、別サイトに新しいブログを開設する準備をしていました。


でも。
全部やめた。


突然、なにもかも嫌になってしまった。
「今やるべきことはこれじゃないでしょ?!」って自分で立ち止まってしまい、その先に進む意欲を完全に失いました。

心のどこかでうすうすは感じていたことなんですけど、仕事を辞めたら見える世界が全然違いました。
洋裁の仕事は楽しくて、「ああ、こんなことをずっとやっていられたら幸せだな」って思ってたし、日々刺激的で、職場での価値観が私の価値観になっていたんですよね、知らず知らずに。
だから、ここを飛び出して一人でやってみよう!きっとできる、と思いこんだ。勘違いして勢いづいていた。
でも、いざ仕事を辞めたら、私がいた世界はとても小さくて非力だったことに気が付いたのです。
ささやかなクローズドサークルでチマチマとやっていたことはまるでままごとみたいで。
これを続けたところで、世の中でやっていけるわけない。
私にできることなんかたかが知れている。
服を作ることは私にとって「適職」だけれど、「天職」じゃない、と感じました。
何よりも、「売ること」を主体にすると途端にヤル気が失せるのです。
売るための服なんか作れない。
教室で服を作るのが楽しかったのは、生徒さんたちがいて、輝く目で私の小さな工夫やセンスを評価してくれていたからなのです。
身近な人に作ってあげるのも、その人が喜びそうなものを想像しながら作る時間が楽しくて、それは私自身の満足になるのです。
ささやかで何の競争もない趣味の世界。
私にとって手芸とはそういうものだし、そうであるからこそずっと好きでいられるのです。

 

服を作ってネット販売する計画は白紙に戻しました。
かけた資金や時間は惜しいけど、ここでそういうものに引きずられてもしょうがない。どのみち手芸は一生のシュミなので、ミシンも布も無駄にはならないし。潔さが大事。
なので、新しく始める予定だったブログもやめました。販売サイト用ブログの予定だったので。

また「やるやる詐欺」みたくなっちゃって情けないです。
やろうと計画していたことが実行できない、ということが繰り返されると、自分で自分を信用しなくなるし、こういう小さい挫折の積み重ねも結構キツイんですけど、それでもめげずにちゃんと自分と向かい合って「本当にやりたいこと」を見極めていこうと思っています。

今ものすごく焦って、あがいているのだけれど、今ちゃんと考えておかないと、もう残り時間が少なくなってゆくばかりなので、逃げないでとことん自分に向き合おう、と心に決めています。もはや最短の道を選ばなければ目的地までつけないくらい、時間が足らない。

やりたいこと、行きたい場所、欲しいもの、会いたい人…
誰にでも、”今やらなければ、一生できないこと”があると思う。
長い間、”今”をやり過ごしてきた結果はすでに十分わかってます。
だったら、その反対も見てみたい。
どうしたら辿り着きたい場所に行けるのか?
動きながら模索してます。
「動きながら」ってのが、今までとちょっと違うかな。
とりあえず、迷ってばかり、挫折してばかりなんですが、やる気に満ちているので大丈夫です!

しばらく更新サボっちゃってたけど、こちらのブログはこれからもゆるゆる続けます。