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「競演」を観終えて

昨夜のエレカシ&ミスチル&スピッツの「競演」、思い出せば思い出すほど凄くって、まだ余韻を噛みしめている感じです。
3バンドの競演とはいえ、エレカシがホストで、スピッツとミスチルがおよばれしている形なので、ミスチルとスピッツは最大限エレカシを気遣ったりリスペクトを前面に出したりして盛り立ててくれて、とても気持ちの良いステージにしてくれていました。
ありがとうスピッツ。ありがとうミスチル。
ミヤジもとても嬉しかったようで、彼らが自分の歌をカバーしてくれているのを涙して聴いたり、ホメまくってくれていることに恐縮していたりしてましたが、どこか、それとは別に、マサムネや桜井くんが醸し出すフラットで暖かい空気感とは違った不穏な雰囲気をうっすら漂わせているような気もしました。


売れていることとか有名であることとかファンの数とかどれだけ人口に膾炙しているかとか、そういう尺度で計った時、3バンドの中でどうしたってエレカシが一番「出遅れている」というのは、いわずもがなでしょう。
でも、あたりまえだけど、そういうこととクリエイターとしての才や作品のクオリティとは何も関連性がない。
そんなことは当然わかっているし、あたりまえのことなんだけど、ミヤジはそういうところにこだわって「勝ちたい」ってずっと思っているだろう人だから、スピッツやミスチルに対するライバル意識のようなものは、マサムネや桜井くんが「エレカシ大好き!」って言えば言うほど、どこか複雑化してゆく気がするんですよね。
自分をリスペクトしている彼らの方が実際は「売れて」いる、しかも「年下」である、ということに対してミヤジが平気なはずがないように思う。
「この歳になったら歳の差なんてないようなもん(0歳と10歳はすごく違うけど140歳と150歳はほぼ同じ)」という話だとか、「カバーされるのはやっぱり昔の歌なんだなぁ」とか、お二人がさんざっぱら宮本の凄さを褒めたたえてるのに、「おれの歌どうでした?」って聞いちゃうとことかはもう「語るに落ちる」って感じで、ミヤジらしいなという気がする。
「どうでした?」なんて聞かれたって、もちろんマサムネも桜井くんも絶賛するに決まってるわけで、そんなんわかりきっているのに、わかりきっていることでも確認したくなるんだろうな。確認して満足するわけでもなくて「じゃ、俺は何が悪くて彼らより売れてないのか?」とどこかでずっと自問自答するのかもしれない。そう、確かに不条理だもんね。でも世の中なんて不条理で溢れてる。そこで苦悶する宮本だからこそ、って部分もあるのではないか。私にはそれがある。だから私はエレカシの曲を聴いている。


スピッツはエレカシにハマる以前の偏愛ヘビロテバンドでした。ここ何年も聴いてない(と思っていた)にもかかわらず演奏した曲は全部知っていた。新しい曲もどこかで耳にしていたんだろうな。
ミスチルは自ら選んで聴いたことが一度もないから、知らないバンドだ(と思い込んでいた)けれど、なんと、歌った曲はほとんど知っていた。お客さんに歌わせる部分も、無意識でちゃんと歌えた。
知らず知らず、巷に流れていた曲たちなんだ、ということに気づいた。
その威力はやっぱりスゴイ。
ミヤジが欲しいものは、きっとそういうものなんだろうなと思う。
エレカシはこんなにもファンがいてこんなにも愛されているけれど、ファンではない「大衆」の何気ない日常に紛れ込んで馴染んでいる曲が出せているかというと…心もとない。世間に知られているであろう曲も、何十年も前の曲だったりする。
そりゃ忸怩たる思いがあるだろうなぁ…と思う。
だから「新曲で紅白出場」という夢が、やはり一番わかりやすくミヤジを支えるモチベーションになるんだろうな。
50過ぎて、なかなかの壮大な夢だよ。だからこそ心から全力で応援したくなる。

 

冗談だか何だか、「このイベントの趣旨がわからない」ってミヤジは言ってたけど、このステージでの体験は絶対に、絶対に、ミヤジの心にアグレッシブな何かを灯したと思う。
ミスチルの歌を会場中が合唱しているのを聞いたときに。
マサムネと桜井くんが自分の古い曲をカバーして歌っている(しかもメチャメチャ巧かった)のを聞いたときに。
この「競演」は、その火を灯したかった人が企画したイベントなのかもしれない。
すごくよくミヤジのことをわかってる人なんじゃないかと思う。そして、すごくエレカシを愛している人。
ミヤジが天才で努力家だということは自明なのだから、ホメられてばっかりだっていい。ファンがつねに暖かく見守ってるのもいい。愛されるということはとても大事なことだから。
でも、それだけじゃない……そこに甘えるなよ、ってのを「ホメられ」「愛され」ている現場で、誰も何も言葉にせず、ミヤジ本人が覚醒する場。それがこのステージの隠れた「趣旨」だったんじゃないか……なーんて邪推しちゃいました。
30年目の終わりと31年目のスタートの端境の日に、エレファントカシマシというバンドを俯瞰的に体感させるのにこの企画はもってこいだったと思う。
30周年頑張りました!ちゃんちゃん。ってな感じで大団円になるには早い。エレカシはこれからも突っ走っていくのだから。もっともっとあがいてもらわにゃ!という愛ある嫌がらせ(?)だったのかもなwと。


最後にスピッツとミスチルに関しての個人的感想。

 

スピッツの曲の中で(というか、世の中にあるほとんどの曲の中で)私は「8823」という曲が別格に好きです。私の「テーマ曲」のひとつなのですが、今回初めてそれをナマで聴けました。
感涙。
「ハヤブサ来い、ハヤブサ来い…」と念じていて、耳に馴染んだイントロが響いたとき「うわー!願いが通じた!スゴイ!」と震えました。ありがとう!実際には立ってましたが、心の中で正座して聴きましたよ!
マサムネは何を歌っても、演奏しても、ハモニカ吹いても、口笛吹いても、どれもこれも「完璧」で、果てしなく美しかった。トークも愛らしかった。
田村くんはめちゃめちゃ動きまわってノリノリで、サキちゃんも楽しそうで、テツヤもぶっ飛んでて、でも演奏はこれまた「完璧」で。バンドの一体感が醸し出す多幸感に感じ入りました。素晴らしかったです。
エレカシの「浮雲男」を歌ったのですが、ミヤジの歌う「浮雲男」ではない、全然別の男が立ち現れるのを感じました。飄々としてスマートな色っぽい「男」だったよ。
パフォーマンスひとつで歌の印象ってこんなにも変わるんだね。
てか、エレカシの歌をもっといろんな人に歌ってもらいたくなった。名曲揃いなんだから、表現の広がりも半端ないと思う。今まで興味がなかったトリビュートアルバムを聴いてみたくなりましたよ。

 

ミスチルはあえて聴いた事が無いバンドで、特に興味をもったこともなかった(すみません(汗))んですが、ステージに立つとやっぱり圧倒的に「スター」で、なんというかそのオーラの強さにびっくりしました。「今日はお得ですよ!」と桜井くんが言ったとき、スターがいるという「お得感」の半端なさ…というものを感じました。
でもって桜井くんはトークもうまいんですね!いい感じで面白い事言って笑わせる。ドラムの効果音も絶妙でw(エレカシでは考えられない連係プレイ)「余裕がある」「長けている」「大人だ!」といった感じ。もちろん楽曲の安定感は磐石で。これまた歌がうまいよ…うますぎる。ミヤジも歌はうまいけど、ステージではきれいに歌えないことも多い。正直、勢いだけって時もある。そこがちょっと違うよね。(じゃなにか?CDと同じようにきれいに歌えばいいのか?っていう絡みはナシにしてくださいよ。そういう意味で言ってないんで。ただ「現象」を述べてるだけです)
で、なにより鳥肌だったのがエレカシの「太陽ギラギラ」のカバー。
また、絶妙なところから引っ張ってきたなーって感じですが、これがもーーめちゃめちゃ巧かった!!なにこの世界観!!
ミスチルの楽曲の雰囲気と全然違うってのもまた効果的だった。歌手としてのポテンシャルの凄さを感じました。


最後に3グループでやった「ファイティングマン」はシアワセでしたね。
スピッツが演奏&歌、ミスチルが踊り&タンバリン&歌で参加っていうw

 

まぁ、そんなこんなの「競演」でした。
エレカシの事ちっとも書いてないな(汗)。
エレカシの曲、一曲だけ知らない曲があって「え?」って思ったら新曲でした。
アップアップしながらやっと歌ってる。苦しそうに。かなり無理がある曲のような……と思ったら、本人いわく「いやー、この曲は息継ぎがないんですよ」。
は?息継ぎがない……??アナタ作った曲でしょうに。
「これから歌い方を研究しないと……」な言い訳を言う大将(汗)。
それをさ、わざわざミスチルやスピッツのファンの方達の前でやるんかい?
そういうところだよなぁwこのヒトの底知れない可愛らしさはさ。