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「夏目漱石の妻」

先日、四国(松山)のお土産をいただきました。

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コロン(ポンジュース)とベビースター(柚子カツオ)のご当地版、塩けんぴ、山田屋の讃岐うどん、坊ちゃん団子、道後温泉タオルなどなど。
うどんの山田屋は「水曜どうでしょう」で出てきたらしく、ボクちゃんが大喜び。

 

ちょうど、NHKドラマ「夏目漱石の妻」に夢中だった時だったので、坊ちゃん団子を食べながらドラマを見る、という贅沢な時間を過ごしましたよ。
夏目漱石の妻」は、もの凄くいいドラマでした。4話完結だったんですが、このくらいの長さってのも丁度いいですね。もうちょっと見たかったなぁーっていう余韻が残る感じで。
脚本も映像も役者の演技もどれもこれも素晴らしく……ついでに私の大好きな黒島ゆいなちゃんが出てたのも嬉しかった!
今年観たドラマで断トツのナンバーワンです。って、あんまりドラマ見てない私が言っても何の説得力もありませんが、相対値は無くても絶対値がありますからね!


漱石の奥さんの鏡子さんを、オノマチが演じていました。
やっぱり演技が巧いですねぇ。ため息が出るほど表現力が豊か。動きや表情のような「絵的」な部分で、完璧に明治の女になれるのだからすごい。身体からして女優だなぁ~と思える人ってそうそういない。しっかり物語の中に生きているその佇まいに、感動しきりでした。
漱石先生役の長谷川博己もはまり役でした。先生の狭量なところ、ダメな部分をよく出してた。
脇も良かった。満島くんの不穏な感じ、竹中さんのイヤ気な感じ、舘さんの寂しい感じ、壇蜜の美しさ!いずれも引き込まれ、鏡子さんの胸に渦巻くたくさんの感情をうまくひきだしておりました。

鏡子さんは、単純に「悪妻」と呼ばれがちですが、それはあの時代(女は黙って後ろにいる時代)に旦那さんに正面から対峙していたところを驚かれたんでしょうね。
言いたいことを我慢しないお嬢さん育ちだというのもあったのでしょうが、鏡子さんのエピソードを聞くとどれも納得できるものばかりですから、極めて現代的な感覚を持っていた方だったのだと思います。
漱石の癇癪は、まぁヒドイものですが、あれは病気だったんでしょうがないのかな(と、鏡子さんも納得していたようなのでそれでいいのでしょう)。エピソードを知るたびに「嫌なヒトだなぁ」と思ってしまうけど、神経症というのはシンドイものなんでしょうね。苦しんでもがいた果てに珠玉の名作ができたことを思うと、いとしい様な気持ちが涌いたりもします。

 

ドラマの中に「文鳥」(という作品)のエピソードがあったのだけれど、私は「文鳥」を読んだことが無かったので、慌てて読んでみました。
小説という区分ですが、随筆のような体裁のものです。
情景描写がとんでもなく秀逸で、こんな掌編でも映画のように風景を浮かび上がらせるのだからさすがです。
伽藍のような書斎、静かに走る筆の音、頬杖をついて考えに耽る小説家先生の佇まい、火鉢の温もり、煙草の煙、日溜まりの縁側、文鳥の鳴き声……それらが眼前にありありと浮かび、明治某年の冬の日に一気に連れていかれる。実に日本的な蟄居の美学というか…憧れの世界でありますよ。(明治文学を読んで「火鉢が欲しい!」と思って買ってしまうミヤジの気持ちがよくわかりますw私も一気に火鉢が欲しくなった。竹の籠で飼う文鳥も。)
文章の素晴らしさと同時に、漱石のイラチな面もよく出ていて、鼻白む思いもするのですが。
たとえば死んだ文鳥を投げつけるところなんて、フツーに書いてるけどかなりの蛮行です。

 

漱石は、白く美しい文鳥を「昔知っていた美しい女」に重ね合わせています。
その女性として、ドラマでは女流小説家の大塚楠緒子が出てきます。
すっごい美人、という設定で出てくるそのヒトを演じるのが壇蜜で。

出てきた瞬間、ああ納得!って感じでした。

ホントに綺麗で( ゚д゚)ポカーンとしちゃう。対峙するオノマチの鏡子さんの心が痛いほどわかってツラいこと(汗)。

 

番組紹介貼っておきます。再放送があったらまた観るぞー!

 

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