読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

「GF*BF」(女朋友、男朋友)



見たかった台湾映画がちゃんと日本語版でDVD化されるってのは嬉しいものです。
これはチューブで予告編を見た時からずっと気になっていた作品でした。
ジョセフ・チャン&グイ・ルンメイ&リディアン・ヴォーンの3人が主役。
10代の学生時代から社会に出て大人になってゆく3人の関係を、30年近い時の流れとともに描いてます。それはまるまる戒厳令下の台湾が民主化されてゆく過程と重なっていて、そういった世の中の流れを背景に、3人の関係も変化してゆく…というね。


男二人と女一人。
でもこれはストレートな関係じゃない。(台湾映画にありがちなパターン)
で、どういうわけか、どうしていつもいつも君はそうなのか?!って勢いで、ジョセフがまたもやゲイの役なのね(^^;
それが相変わらずメチャメチャハマってる。
どっかのサイトで、「ジョセフの演技は繊細だから、細かな心の揺れを表現する必要がある同性愛者役のオファーが多いのではないか?」って推測を書いてる人がいましたが、それだ!
ホントに巧いんだもん、ジョセフ。なんかもう、天命のようにゲイの役が巧い。


グイちゃんは横顔がイイね。鼻がキレイなんだな。あまりない形をしてる。シュッとして透明感があって、理知的に見える。
あの横顔が、気の強い女の内面の繊細さをシルエットだけで表現するチカラを持ってるように思う。
グイちゃんの映画を見ると、いつもそれを感じる。(グイちゃんの演技が上手いのは言わずもがなですが)
横顔が、永遠の孤独を見せる、というか。


もう一人の主役のリディアン・ヴォーン君は、よくわからない。初めて見る俳優さんだし(「モンガに散る」も「九月に降る風」も私は見ていないのです!不覚っ。)、見た目はアジア人っぽくないので、ちょっと感情移入しにくいかな、って感じがした。これを平易に言うと「好みのタイプじゃないのでピンとこない」ってことですが(汗)。
イケイケでノリノリだった青春時代から、抑圧にまみれた大人になって輝きを消してゆく様子が上手かったですね。セツナイ感じがよく出てました。


正直、思ってたんとちょっと違う映画だったので、自分の中の幻想を修正しながら見る……というマヌケな鑑賞の仕方となってしまいました。(事前の期待や妄想が強すぎるとそうなるw)
学生運動とか、台湾の動きがもうちょっとストーリーに絡んでくるもんだと思ってたんですよね。台湾版「いちご白書」みたいなのかなぁーって。だからそっち系(思想闘争系?)のストーリーが好きな私は、ちょっと違う部分で期待してた。でも、学生運動は背景の一つでしかなかったですね。
ま、そういうところもエッセンスの一つなんだろうと思います。
騒ぎたいゆえの学生運動=寂しいゆえの関係。
本当に欲しいものは、どうしてもどうしても手に入らない。夢破れ、傷付いてゆく青春の残骸。
長い長い時間をかけて、それを受けれてゆく人生で、果たしてどこに光明を見出すのか?
満たされない愛は、どこに行き着くのだろうか?
答えはわからない。
けれど、時を経た先にある双子の娘の無邪気な笑顔が、その到達点のような輝きを見せる。
子どもというものは、すべてを救済する存在なのかもしれないなぁ。


予告編