「あなたの話を聞かせてください」


…という質問コンテンツをチチカカさんのブログから受け取ってきました。
「何かクリエイティブなことをやっている人へのインタビュー」という形式の質問ネタです。
「クリエイティブ」のくくりは大きく、自分でその意識があればオッケーなので、参加してみたいという方はどんどん(バトンみたいにご自由にここから拾って)答えてみてください。
とはいえ、この質問、すっごく難しいのです!
難しいというのは要するに、自分の意識とちゃんと向き合わないとなかなか答えが出てこない…ということです。でも、だからこそ創作する人間にとっての意識の再確認になります。
何か創作している人はトライしてみると、視界がクリアになってゆくような気分を味わえると思いますよ。
ってことで、さっそく質問に答えていきたいと思います。長くなるかもですw
あ、ちなみに私はいろんな創作(文章系、美術系、手芸、料理、アイディア公募など)が好きで試みておりますが、ここでは文章、それも小説限定で答えています。


1:創作活動のテーマはありますか?(全般でもいいし、現在取り組んでいるテーマでも、はたまたライフワークくらい大きなテーマでもいいです)


A:創作のそもそもの動機は、自分の頭の中で生み出され、育み、愛しく思い、胸キュンしている「物語」、「風景」、「人物」、「イメージ」等を文章で忠実に再現し、他者に伝え、トキメキを分かち合いたい、ということですので、テーマは「トキメキ」です。
トキメかないものは書く意味がないと感じています。


2:そのテーマに出会ったきっかけは何ですか?


A:昔から、映像作品で好きなものに出会うとそれを文章ではどう表現されているかを知りたくてたまらなくなりました。映像作品そのものを見ることよりも、その行為が好きなのです。それはなぜだろう?感覚を言語に変えてゆく作業が、たぶんとても好きなのだ、と気づいたときに、自分が物語を書くのが好きな理由(しかもストーリーが完結していなくてもある部分だけ表現して満足してしまう理由)の答えがわかったような気がしました。


3:そのテーマに取り組もう、あるいは続けてみようと思ったのはなぜ?


A:自分のトキメキを形にして出した時(ネットで妄想小説を書いてた時)に、一緒に萌え狂ってくれる人が大勢出現し「これだ!」と確信いたしました。
自分が夢中になっていることを、そのテンションで出してゆけば、ついてきてくれる人は予想以上に多いんだ、ということに気づき本当に嬉しかった。


4:「特にテーマはない」と思う方にも。創作を続けている原動力・動機は何ですか?


先に書いたような理由のもとに、ほそぼそながらも続けることで、自分のアイデンティティが保てると思っているからです。私から「書くこと」を取り上げたら、何もなくなる。他の創作は「趣味」ですが、書くことだけは「私が私でいること」なのです。



5:好きなモチーフ、よく使うモチーフはありますか?それはどんなものですか?


好きなモチーフは「通じない思い」ですね。
もしくは「自分だけで心に秘めている思い」。
なぜかというと、私の一番のトキメキは片想いだったり、自分だけが納得して決意することであったり、心の内を明かさずに行動してゆく人を思う時なのです。


6:創作する上でのこだわりは何ですか?(こだわり、で思いつくことなら何でもかまいません)


ダサい文章を書かないこと(自分なりの感覚の問題ですね、他者の意見ではなく)。
嫌いな世界観には足を踏み入れない。


7:ここが自分のアピールポイント!と思っているところは?


これね、わかんないんですよ。
自分が何かをアピールしようと思っているのかどうかさえわからない(汗)。
無自覚。
こういうのがないから私はいつまでたってもダメなのかもなぁ。
でも、無理やり考えてみると、「明るさ」かもしれない。
私が書きたい世界は明るい世界なので。(ハッピーエンドという意味ではないよ)
ついでに「乾いて」いるといい……んだけど、わりかしウエットなもの書いちゃうんですよね。


8:創作に欠かせないものはありますか?(アイテムでも道具でも手法でも憧れでも何でもかまいません)


図書館です。
あと、パソコン。


9:第三者からの反響をどう思う?(こういう反響は嬉しいとか、こういうのはムカつくとか、放っておいてもらいたいとか、ありがたいとか、第三者からの反応に対する自分の感じ方など何でも)


ネット小説を書いていた頃、ものすごいたくさんの人から反響をいただき、驚きました。
感想を書いてもらうコーナーを設けていたんですが、たくさんの方が本当に嬉しくなる感想を書いてくれました。それだけでなく、ファンメールも毎日お返事できないくらいいただきました。
「新作を読めてすごく嬉しいです。これで明日からのつらい仕事もまた頑張れそう」とか「いつも感動して泣きながら読んでます」とか「三島由紀夫の小説よりもすごい」とか言ってもらったりして、なんかもう他には何もいらないってくらい嬉しい気持ちになりました。
とにかく一番嬉しいのは、私の書いた小説を読むことで、その人の別の何かのモチベーションが上がるということです。
中にはお菓子や小物などプレゼントを送ってくださる方までいたり、「早く次を!」って催促がキツい人がいたり、「○○という設定で書いて下さい」ってリクエストがいろいろあったり、2ちゃんにまで書き込みされて…「小説家になるってこんな気分なんだろうな〜」って疑似体験させてもらえました。なので私はそういう意味(他者からの反響という意味)では小説家になれなくてもいいや、って思ってます。
「他者に読んでもらう」ってことの意味は、もうわかったから。
正直、その全部に反応を返していたので、しまいにはシンドくなりました。毎日ファンメールの返事を書くだけで終わり、小説が書けなくなり、そして催促され、頑張って書いても一銭のお金にもならないというねw
だから嫌気がさしてやめました。妄想小説なんていくら書いてもそこから出世はできないし。
第三者からの反響はホントにホントに嬉しいのだけれど、量が増えると対応できなくなりだんだん面倒になり、一連のことをすべてやめたいと思うようにまでなります。
プロの作家だったらこういうの編集さんで留め置いてくれるんだろうな、ラクでいいな、と思いました。
返事や反応を返さなくてもよいならいろんな意見が聞きたいです。


10:あなたの〈夢〉は何ですか?実現可能か、現実的かは度外視してかまいません。また今やっている創作活動に直接関係なくてもオケ。


夢はいっぱいありますよ!
ほとんどが現実的ではないですが(汗)
とりあえず創作活動に関係するくくりでレベル別に書いてみます。(レベルが高い方が叶えたい夢、というわけではないです。現実度の差だけでのレベル分けです。どれでも叶ったら感激なのです)


レベル1:一番実現可能かな?と思える夢
穏やかな、創作に没頭できる安定した生活があり、日々図書館に通い、書店では躊躇なく新刊本が買え、好きなカフェに長居して読書する…という日々を、老後にわたって延々と続けられることです。同人誌でも作って仲間ができればいうことなし。


レベル2:頑張って実現できたらいいな、という夢
どんな形でも(新人賞の佳作とかでもいいから)いわゆる「デビュー」をすることです。額の多寡はこだわりませんが、書いた小説に対しての対価がもらいたい。
ネット小説と違うところは唯一そこの部分だけだからです。カネもらえないならやってることはどっちも一緒です。職業としての小説家もシュミでネット小説書いてる人間も属性としては同じなんですよ私にとっては。職業作家がエライとは思ってない。でも、それで稼いでるってのはスゴイ。憧れです。


レベル3:実現できないだろうけどもしかしたら……という夢
デビューして、ちょっとした加減で(たとえば台北が舞台の小説だったとかいう理由で)、中国語訳の本が発売されること。それを私は阿嶽に献辞とともに送るのだw「あなたがいたから書けました」的な。で、読んでもらう。できれば感想があれば最高。作品を好きになってくれたらもう何も望むことはなしです。かつて最上級の言葉で阿嶽に褒められたことがあるのだけれど、もう一度誉めて欲しい。


レベル4:夜見る夢か?的な夢
直木賞(でもなんでもいいけど派手な賞)を獲って、出版社からのご褒美で阿嶽と対談させてもらうこと。
人気が出て「SWITCH」だの「Coyote」で特集を組んでもらえるようになって、阿嶽と一緒にロケに行かせてもらうのがレベルマックスの夢ですかね。京都で阿嶽と一緒に着物を着て寺社巡りする企画と、花蓮で一緒にアミスの民族衣装を着て原住民の伝統を教わる企画を同時掲載してもらう。それをきっかけに阿嶽と仲良くなって……以下妄想。これ、夜見る夢でもハードル高いわw


最後はもはや「創作関係」でもなんでもないわな、っていうアホっぽさですが、しょうがないよね。夢なんだもん。ってことで。
以上。質問終わりですー。
長々とおつきあい、ありがとうございました。