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「佐伯祐三とパリ ポスターのある街角」展

art



宇都宮美術館で開催中の佐伯祐三展へ行ってきました。


公式サイト


佐伯祐三というと、印象的な広告の文字が躍っているパリの街角…というモチーフを描いて有名だってことと、志半ばで夭折してしまった画家、という認識くらいしかありませんでした。
構図はユトリロ、色調はビュッフェ、タッチはちょっとシャガール?……そんな印象。
展覧会の表題にもあるとおり「ポスターのある街角」ばかりを描いていたように思ってましたが、そこまで辿り着くのにかなり紆余曲折があり、いろんな画風やモチーフを渡り歩いて、自分のモノを模索し続けた人だということを、今回の展覧会を観て知りました。
夭折の理由も、初めて知ってちょっとビックリ。
精神を病んで亡くなったんですね……
でも、作品を観ているうちにそれはそうだろうな、という気がしました。


佐伯祐三の作品は、極端に言うとどれもすごく「急いで」いるように感じるのです。
生き急いでいるというか、焦っているというか。
見ているこちらまで、すごい焦燥感のオーラに包まれて、心がザワザワしてしまう。
きっと物凄い勢いで1枚の作品を仕上げたんだろうと思います。
時間の許す限りとにかく描いて描いて描きまくる…みたいな。
熟考して立ち止まることなんてなかったかのような印象さえ受けます。
私はそれを、自分の寿命を知った者ゆえの「焦燥」からくるものなのだろうと思っていました。
でも、実のところ逆なのではないか?と、一連の作品と年譜を見ていて感じたのです。
このような勢いでの画業への取り組みかたが、佐伯の人生を縮めたのかも、と。


その勢いがあったゆえに、本当に短い人生(30歳で亡くなっています)だったにもかかわらず、とにかく佐伯は彼自身の独自の画風に辿り着いたわけですが。
実質時間は短くとも、芸術家として「生ききった」と言えるのかもしれません。
佐伯の友人たちの描く絵の精彩の無さ、個性のなさを見るにつけ、藝術とは実に壮絶な闘いなのだなぁ…としみじみ思いましたよ。



美術館のある森は、秋の気配が漂っていました。
木々の葉の色合いがなんともステキで、うっとり。
これだけですでに絵画のようです。





こんな↓ユルいものが展示室の前に置いてありましたw
佐伯祐三の「郵便配達夫」の顔出し看板です。



あ!そうだ。
この展覧会、10月17日のBS日テレ「ぶらぶら美術・博物館」で放送するそうです!
この番組、大好きなので嬉しい〜+。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。+゚
ウチの街の美術館、ステキなとこなのでぜひご覧くだされ!