フィギュア雑感


結局、フィギュアは最後まで見ました。
最終グループはもう誰もが自己ベスト更新する高得点の嵐。
そりゃみんなミスもなく上手かったんだけどねぇ(^^; 点数の加速度がつきすぎて目が回りそうだったわ。
真央ちゃんもショートで得点出して最終グループに入っていたら、フリーの点数あんなもんじゃなかったですよ。…なんていまさらそんなこと言ってもしょうがないけど。
最終グループじゃなかったからこそのあの演技だったのだとも思うし。
とにかく、フィギュアの採点のあまりのテキトーぶりに、こんなことをまともに受けて深刻になってもしゃーないわ、ってシラケた気持ちになりましたねw 
審判の気分次第でどうとでも採点できるんだもん。
「できばえ点」とかってwww 吹くわ。下駄はかせまくりでさー。
あれじゃそのうちメダルの価値も下がっちゃうんじゃないかね?
今回、真央ちゃんはメダル獲れなかったけど、確実に最もエキサイティングで感動的な演技を見せてくれた。世界中の人たちの感動の涙と祝福に包まれた銀盤の女王でした。


2位の点数を告げられた時のキム・ヨナの笑顔が意外で、印象的だったな。
憮然としてもいないし不満そうでもなく、心からホッとしているように見えた。
彼女も計り知れない苦労の中、必死で頑張ってきたんだろうな、って思いました。
最後までクールで可愛げはないんだけどw、そこもなんだか彼女らしくていじらしい。
「ヨナは難しい技にチャレンジしない、失敗しないように滑るだけ」って批判も多々あったけど、失敗を許されないお国柄では、確実にできることをやるしかなかったのかもしれない。
自分の立場が、スポーツの本質を評価してくれる場所にあるのか、結果主義の中にあるのかで、アスリートのやり方も変わってくる。いちがいにアスリートだけを責められないよね…
日本と韓国のいがみあいの中で、二人のアスリートは本来のスポーツ対決とは別の煩わしさもたっぷり背負わされているわけだし…想像を絶するほどしんどかっただろうな、と。お疲れ様…と思いました。
てか、どうでもいいけどキム・ヨナってさー正しくはキム・ユナだよねぇ?
なんでヨナになったんだよぅ。←同じ名前なんでいろいろなんだか…ねぇ(^^;
ネットなんかみてると罵詈雑言ばかりでわりと凹むんだよね…関係ないんだけどw


基本、私はスポーツにまるで興味がないので、オリンピックとかっていっても「ふーん」って派です(爆)。
でもフィギュアだけは観る。昔から。フィギュアはオリンピック以外でもTV放映のある大きな大会だったら観ます。
私の中ではこれって、スポーツってよりもやや芸術寄りのものなんですよね(違う、ってのはわかってますよ。あくまでも私の中では、です。そういう観客もいるだろ)。
で、わりと興味の大きな部分を占めるのが、その選曲だったりします。
選曲と、そこに合った振り付け。
ほぼ、私のフィギュア鑑賞はそこがポイントです。
その観点で見ると、真央ちゃんはすごく弱いんですよね…。
どうしてその選曲かなぁ…って思っちゃうこと、真央ちゃんのプログラムには多いの。
真央ちゃんは体の動きも滑らかで優美でとてもキレイなのに、それを生かして物語性を演出する振り付けと選曲がなされていない気がする。そこがものすごーく惜しい。
今回のショートで使用したショパンの「ノクターン」は盛り上がりに欠けるし、スケーティングのリズムと合わせにくい。曲と動作の溶け合わないことといったら…
フリーのラフマニノフ2番PCは、踊りやすい曲と思うけれど手垢が付きすぎてる感がある。
この曲はいままでにもいろんな選手が使ってます。課題曲みたいに、言ってみれば凡庸な選曲です。
私が一番に思い出すのはトリノの村主さんです。そのイメージがかなり大きい。彼女の「演技派」って言われた滑りを思い出します。

(今見たら8年前のブログで書いてるwこちらです


逆に、羽生くんの場合、選曲が功を奏して演技を支える力になっているのを感じました。
アスリートとしてのスケーティングはもちろんですが、アーティストとしての表現力も十分に発揮できるプログラムを組んできてる。センスがイイ(というか、読みがイイ)振付師をつけてるなぁ、って。
ショートなんて、ゲイリー・ムーアですよ? こんなオッサン臭いの、よくもってきたよねぇw
フィギュアの世界では決して常道じゃない選曲だけど、すごくパンチが効いてて印象的だった。振り付けだって過剰に色っぽくてさ。
「(゚Д゚)はぁ?……… (*´д`*)はぁ〜(惚)」って感じで魅了されちゃうw
完全にディス・イズ・ハニュウって世界観作ってる。
で、フリーはそのもののロミオですよ!
もうね、何も言えません。あざといまでのハマりっぷり。
アタシなんか単純ですからこれでメロメロになってCD買ったからね。
フィギュアに技術点だけでなく芸術点という要素がある限り、こういう「計算」もとても大事だと思います。


トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ」を聴けばいまだに荒川選手のイナバウワーを思い出しますし、「道」で大ちゃんの道化師を、「007」でキム・ヨナを思い出します。その揺るぎない世界観を。
どれも素晴らしい選曲と振り付けでした。
曲との相性、ってのはやっぱりある。めっちゃ大きい。
真央ちゃんはEXのプログラムでよくやってる「メリー・ポピンズ」みたいなのがすごく合うように思うんですけどね…。可愛くて誰にでも愛される彼女のチャームが存分に発揮できる。
真央ちゃんの勝負曲はいつも重いのが多いけど、ハッちゃけた明るい曲で勝負かけてみて欲しかったなぁ。
以上、私の個人的な雑感でした。