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「プレステージ」


ずっと観てみたいと思いながらなんとなく時間が過ぎちゃってた「プレステージ」という作品をやっと観ました。(題材的にはすごく興味があるのに、主演のクリスチャン・ベールヒュー・ジャックマンのどちらもあんまり好きじゃない…というのが引っかかってたんですよね(汗))



これ、すっっごい面白かったです。
なんでもっと早く観なかったんだろう!って後悔しましたよ。
もうね、私の求めているものが目いっぱいに詰まった作品でした。
楽しめたってのもあるけれど、とにかく勉強になりました。
ちょっと新しい世界観を手に入れた感があるくらい影響受けたかも。


130分間一瞬も目を離せない…って、予告編で言ってるけど、まさにそうです。
作品全体が巨大なトリックなので、全編あらゆるところに伏線…というか、手掛かりがちりばめられている。
夢中で入り込んでしまったのでちっとも長く感じませんでしたけどね。あっというまに終わってしまいます。
でも、終わったらもう一回最初から観たくなります。今度は確認のために。
確認で再び観てみると、演技も脚本も実に見事だということにあらためて気づきます。
クリスチャン・ベールの演技に至っては、あまりの周到さに驚きます。巧いなぁ。


ストーリーの性質上何を書いてもネタバレしちゃいそうで、何も書けないのですが…
とりあえず、謎解きものだと思ってたらいきなりSF世界に…という部分だけはちょっと、てかかなり「?!」って感じ。
私はミステリ畑の人間なんでこういった設定はまず許せないんですよね。
たぶんこの映画の評価が低いとしたら、そこに問題がある。
でも、この装置のおかげで、この物語がぐっと深度を増すというのも確かなことで…。
単なるマジシャンのトリック合戦が、人生を賭けた戦いに変わり、ゆえに彼らの心理的葛藤も増し、より偏執的な生き方になってゆくのもこの言語道断な装置があるおかげなので、それも含めてこの物語をある種の「ファンタジー」なのだと思えるかどうか、ですかね。(原作本はハヤカワの文庫区分ではしっかり「FT」=ファンタジーになってる)
ここまでトリッキーな世界にはこういう「トンデモ」もありなんだと思わせる力がとりあえずこの物語にはあるので、オッケーかな、と思うに至りましたよ。
でもってそのSF的な「装置」の発明者がテスラで(!)、テスラ役をやってるのがデヴィッド・ボウイで(!)ともなれば、もうぜんぶひっくるめて「あり」でもいいだろう、っていうw
デヴィッド・ボウイに免じて許そう、的な。ってのもなきにしもあらず。
テスラの研究所にエジソン側の人間が放火するとかってのも考えてみたらトンデモだなぁw(でも、時代の雰囲気はわかる)
こういうビミョーに史実の人物を入れてくる感じも、私の大好物でした。
願わくばフーディーニとか出てきてほしかった!
それと、全編通してメモしておきたいくらいの名言(哲学的な言葉)がたくさんあるのもポイント高いです。言葉がとても印象的。
この物語は巨大なトリックというだけでなく、二人の男の生き方や人生観の違い、その違いがどんな結果をもたらすのか、といったところまで描いているから奥が深いんですよね。
ちゃんと人間ドラマになっている。


原作であるクリストファー・プリーストの「奇術師」も、実はずっと前に買ってあって積ん読状態だったのですが(汗)、昨夜から読み始めました。



今のところ、映画とは全然設定が違うけれどどうなるかな。
なにやらまた別の謎解きもある雰囲気で楽しめそうです。


予告編。