9月です


いよいよ9月ですね。
秋……って気分にはまだなれませんが(今日も猛暑)。
今年も残すところ4か月ですよ。
早いなぁ。
今年一年また何もせずに終わるのか、と思うとやおら焦りだしたりして(汗)。


先月末にマッタンの新刊「東京百景」が出ました。



嬉しくてホクホクしながら他の本を読む合間にちょっとずつ読んでます。
著者近影はカラーで付いてましたが、かなり中途半端な様相です。
ヘタしたら投げやりの域。
どうせ「あまりキメすぎてもカッコ悪いやろな」とご本人が思ったんだと推察しますがそれにしても…って感じで、でもそんなところにマッタンの可愛いさ炸裂です。
気を回した挙句あそこに落ち着いたんだろうな、っていうね。
文章はやっぱり上手いし視点も面白いし題材も大好きなので、繰り返し読んでも楽しい。
どこに出しても恥ずかしくない立派で素敵なエッセイ集に仕上がってます。
唯一個人的に気に入らないのは(たぶん本人よく使うから気に入ってると思うんですけど)「刺さる」ってフレーズね。
「グッとくる」的な意味で多用されてる「刺さる」。「あなたの心に刺さる」みたいな。
あれだけはいつも「なんだかなぁ」と思う。バカっぽい言い回し。ユルイ。
って、誉めてばかりでもなんなので一つだけあえてダメ出ししてみたw


書いてる本人の楽しそうな気配に、私もすぐに真似したくなって自分の「東京記」を書いてみたい衝動に駆られました。
ほとんど恋焦がれるというのに近いくらいの勢いで東京に憧れて上京した19歳の自分を、私は今でも懐かしく思い出せます……って、あれ?待てよ。ちょっとずつ思い出せなくなってるではないか(汗)。
そのうちだんだんもっとたくさんのことを思い出せなくなるかもしれない。怖いな。
やっぱり記憶を書き留めておくというのは大事なことかもしれない。
将来、子どもたちに残す文章としてくらいしか存在価値がないブログなので、そういうのもありかなとは思いますが、ちょっと後ろ向きな感じがしなくもないところに躊躇しちゃったり。



装丁がレトロな感じで、ビニールカバーが付いてます。
最近あんまり見なくなりましたね>ビニールカバー


話は変わりますが、先週、すごく面白い本を読みました。


清須会議

清須会議


これ、そのまんま歴史上の「清須会議」のことを書いただけなのに、めちゃくちゃ面白いんですよ!!
さすがだねー三谷さんは。
今まで時代モノをこういう風に料理する人って、皆無だったようですね。
同人誌なんかだとフツーなんだけどwwwそれはほら、同人とプロ作家の間には暗くて深い淵があるわけだから。そこを越えるヒトってまずいなかったわけですよ。
でも、三谷さんはらくらくとそこを越えてくる。才能だね。
11月に映画も公開されますが、その配役の俳優のキャラがまんま文章に生きてて、それがまた面白いんですよ。頭の中で、すいすい演じてくれる。
(文庫版の表紙に出演俳優がずらっと出ているので想像しやすい)
こういう構造もまた三谷さんらしい仕掛けというか、うまいなーって思います。
ブッキーのバカ殿とか、役所さんの臭い勝家とか、悩める小日向長秀とか、すでに実際今見たし!ってくらいの鮮烈さw
そしてナニゲにハマりまくっている大泉秀吉の大活躍ぶり。
大泉マニアのボクちゃんを連れて映画行こうかな〜。
……と思って、今さっき公式サイトで予告トレーラー見たんだけど
あれれー?イメージかなり違うなぁ(汗)
ぶっちゃけ期待はずれ。
小説を読んでいる時にあの配役たちが私の頭で動いてた映像の方が100倍くらい面白い。
小説(文字だけの世界)の無限の可能性を感じた瞬間。
いや、映画は映画で面白いんだろうけどね。三谷さんだもん。
でも、私は小説の方が断然面白かったから映画は行かないと思う(爆)