いっそさらって逃げようか


書店に飾ってある新潮文庫の宣伝POPが欲しくてたまらないのだけれど、どうしても店員に言い出せません。
(再度言及するのもなんですが、これ↓です。こういうのが数種類ある。立体的なのや平面的なのやボードやポスターも)

すんなりもらえるんだったらともかく、なんだかたらい回しにされそうな気がする。
「上の者に聞いてみます」とか。
「上の者」がそのまた上の店長とかにまで聞きに行ったりして。
そのあげく「すみませんね、これは差し上げられないんです」とか言われたら、恥ずかしくて顔があげられない。
書店員にとって私はその時点ですでに「POP欲しがってた又吉のファン」として記憶されるに違いなく、書店員同士のムダ話なんかで「ほら、あの又吉のさー」「あー!あのオバサンね、ははは」とか笑われる羽目になる。
だから行きつけの書店では絶対にこんな行為に及んじゃだめだ。
遠くの書店だったらいいかっていうと、それでもやっぱり言い出せない。
思いのほか小心者な自分に驚いてる。
歳のせいかもしれないなぁ…。いい歳してみっともない、って意識が強すぎるのだね。


もちろんオークションサイトも覗いてみたけれど、誰もこのブツを扱っていない。
人気がないのか?
そんなわけないだろう宣伝に使われるくらいなんだから。
でも、どこにも出品されてない。
もしかして人気がありすぎてブツが希薄化しているのかもしれない。
日本全国で今、ものすごい人数の人たちがマッタンを欲しているのかも…


新潮のサイトに先月まであった特集ページもすでにない。
販売促進する気はあるのだろうか?
撤去があまりにも早すぎる。ヤバいものを隠すかのような不穏さだ。
せっかくつくったページをなにもそんなに急いで消さなくともねぇ……いい画像がたくさんあったのに。
あれを置いておくとアクセスが集中してサイトがダウンするとか、そういう理由からの撤去なのだろうか?


昔はこういう文庫本フェアの時、ちょっとした三つ折りくらいの広告(秀逸なコピーもついていた)が本に挟まってたはずなんだけど、今はそれもない。
見当たらないからたぶん作ってないんだろう。
不景気ゆえの経費削減か?
昔、あれが大好きで、よく集めてたのです。
宮沢りえがフェアに使われていた頃、りえちゃんがあまりにも可愛くて集めてたのを、今でも持ってる。
これ↓



いつ見ても和む。
コピーがとにかく毎回素敵で、そこが萌えポイントでした。
時代小説フェアの時のコピーは「一度昔に生まれてみたい」。
夏のフェアは「朝顔と百頁 蝉と五十頁 蛙の声と百頁」。
年末年始のフェアは「忙しいときゃ夢がヒマ」……だったりした。
元気溌剌だった10代のりえちゃんは怖いものなんて何もないかのようで。
いい時代だった。


話は戻りますが。
そんなわけで、とにかくなかなか手に入れられないんですよ。POPごときが。
仕方なく、暇があると書店まで眺めに行く。
帯も欲しいので、とりあえず文庫は、読んでないのを中心に買い集めてる。
文庫(帯)は買えるからいいね。
POPも買えたらどんなにかいいだろう。
「非売品」とかってさー、気取ってるよねー。(←やけっぱち)


てか、どうしよう。
どんどんマッタンが好きになってる(汗)。
青臭い文学青年とかw 何の冗談か、って話だ。
でも、こういうのって意図に反していきなりやってくる。
好き、という気持ちは。
不本意だとしても、やってきちゃうものなんですよねぇ。
だから面白いのかもしれないけど、いまさらこんなところにハマりたくない、と心の中でちょっと抵抗してみたり。
だって、15も年下のオトコノコだよ…
…なんの罰ゲームすか。
って、いやいやいやいや。そういう(恋愛的な)感情ではないんですけどね。
思いがけずすごいカッコいい変わり者を見つけたんだけど、それがかなり自分の相似形だったってのを発見して嬉しくてたまらない、といったところでしょうか。
好きが高じて真似したくなる、っていう感覚あるじゃん?
同じような行動や同じファッションをしてみたくなるような。
好きなキャラのコスプレしたりする感性とも似てる。
恋人として付き合いたいってんじゃなくて、自分が彼みたいになりたい、という「好き」ね。実に楽しい感情ですw


そしてとにかく書いたものを読みたい。
読むと自分も何かを無性に書きたくなる。
私の中のそういう部分を引き出してくれる人に久しぶりに出会えたってのがもう!いい気持ちだ。
先に文章に惚れ込んだので、私の中ではマッタンは作家なのです、芸人というよりも。
お笑いは好きなのに、不思議と私の見てる番組にピースはほとんど出てない。ピカルもいいとももタテホコも見てないし、今後も見る予定はない。
「ピースの又吉」は、それはそれで嫌いじゃないけど、私の好きなマッタンとは別枠なので、TV見なくても気にならないです。(ちなみに芸人としては相方のベーちゃんのノリの方が好きですかね。あの、希少なまでの田舎臭さがキュートだwマッタンみたいなおしゃれな子の隣には、本来いないタイプ。)
私がひたすら見ていたいのは、死神やってるマッタンじゃなくて、本を読み、読んだ本のことをキラキラした目で語るマッタンなのです。
むさぼるように本を読んでいる時の彼が、好きでたまらない。
だーかーら
新潮のPOPが欲しいのだよぅーーーーー!!!!


追記:お嬢に話したら「あ、じゃアタシがもらってきてあげようか?」と、簡単に引き受けてくれた。一人じゃヤだからお友達も道連れにしてチャレンジしてくれるって!やったー!!でも、学校周りの書店ではすでにPOPを見かけなくなってるとか……間に合うか?!