「相棒 X-DAY」



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行ってきました〜。エックスディw
相棒シリーズのスピンオフ的なこの作品、本来の相棒である右京さんと神戸くんはチラッとしか出てきません。(右京さんは休暇でロンドン旅行中。この帰り道に寄った香港で、シリーズ11の相棒カイトに出会う、という流れになってるようです)


今回の主役は捜査一課の伊丹憲一(川原和久)とサイバー犯罪対策課の岩月彬(田中圭)。
この二人がチグハグな「相棒」(?)として活躍します。
久々の圭の主演映画(ってか主演って「東京大学物語」と「凍える鏡」くらい?これで3本目かな?)ですので、圭ファンのお嬢と、元・圭ファンの私は楽しみにしておりました。
普段、ほとんどTVの「相棒」は見ないんだけど(寺脇の頃はよく見てましたが、その後はたまーにちょこちょこ見るくらい。成宮くんの相棒(シリーズ11)に至っては先日の特番しか見てません)、あまり知らない向きにも、わかりやすくて楽しめる映画になってました。
キャラも設定もすごく把握しやすいので、すんなり世界に入っていけます。
そういう意味ではこのシリーズ、親切なんですよね。いつ見てもすっ、と入っていける。
わりとマニアが多いドラマですけど、気取ってないというか、内輪ウケで閉じていない。
キャラの立ち方がハンパ無く、1回見ただけでもパッと把握できる明瞭さがあるんです。
そういうところも人気の秘訣だと思いますね。
事件(推理)の質も問われるでしょうが、それ以上にキャラの勝利、ってところがあります。
台詞なんかがいちいち可笑しくてねー。脚本家、楽しいだろうなぁw


今回の事件は個人的にはすごく面白かったと思います。よくできてる。
経済関係の話なので、ちょっと難しいというか、こみいった部分があったんですが、右京さんや雛子とかに、事件の外側から解説…というか、難しい話を不自然なまでにわざわざわかりやすくしゃべらせたりして(それがなんだかマンガみたくなっちゃってますがw)入り組んだ話も理解しやすく工夫されてました。
まぁ、わからない部分も伊丹の「そりゃなんだ?どういうことだよっっ」みたいな「わかんねぇから説明しろや」攻撃に対する誰かの説明で、観ている者にもわかるようになってます。
いわゆる”バカ軸”みたいなのを伊丹がうまく担当してんのw
事件と同時に、実際に起こりうる未来図…のようなものもちょっと示唆できてて、啓蒙(とまではいかないかもしれないけど)、「あたりまえだと思ってる世界は実はあたりまえじゃないかもよ」的なメッセージも感じられて、なかなか見応えがありました。
あっという間にラストシーン、って感じで、すごく短く感じました。
あとちょっと観ていたかったなぁ…という名残惜しさのようなものも、次回(TVシリーズ)への呼び水となるのかな?


主演の相棒二人はいいコンビでしたよー。
淡々と自分の仕事だけこなす事なかれ主義の専門家・岩月と、叩き上げの現場の熱血刑事・伊丹は最初のうちまったく噛みあわずにお互い相容れないのですが、事件を解決してゆく捜査過程で次第に心を通わせてゆきます……っても、「心を通わせる」って感じでは無いのがまた可笑しいんですよね。
お互いにツンデレ風味で。
てか、「相棒」のパワーバランスとして、右京さんと相棒、っていう図式だとどうしても(言葉は悪いけれど)ウケとセメ(むこうが出たらこっちがひっこむ、みたいな。静と動、あるいは熱と冷ともいえるような真逆のイメージ)みたいなものがあるように思うんですが、伊丹と岩月ではどちらもが同じ方向の勢いがあって、凸凹っていうより、凸凸(もしくは凹凹)コンビとして非常に収まりが悪い(笑)。
意地っ張り同士ですからねぇーいちいち時間かかるのよw
その”ヘンな馴染み悪さ”が、バディものとしてもいい味を出してます。
全然違うのになぜかすごくよく似た者同士↓
可愛い二人w



まだ二人のこなれ感が初々しいので、これが熟す頃の二人がすごく見てみたいです。
シーズン12があったら、きっとこの二人の行方も描かれることでしょう。眼が離せないわー。
引き続き圭が相棒に出られますように(祈)。


圭は熱演でした!
久々にヤル気だしてるじゃん!って感じ(←こっちの勝手な印象ねwもちろんいつもヤル気出してると思いますけどね。それをこっちが実感できるほどの役ではないことが多い、というかね…)
もともとは上手い俳優さんなので、役にさえ恵まれれば実力発揮するはずなんですよ。
こういったキャラ物(しかも息の長いシリーズの)に出してもらえるのは本当に嬉しい。
ホント、続いてくれたらいいな。「相棒」だったら役のポイ捨てはないでしょうし…ね?
このところテレ朝さんには助けられてますのでねー。期待してますっ。


予告編。