旅行記録2 奈良・飛鳥

今回の旅行で、私がどうしても行きたかったのがここ、飛鳥です。
飛鳥は今までに2回来ているのですが、その時とはちょっと違った思いがあって、その思いを抱えた状態でもう一度巡ってみたかったのです。
というのも、実を言うと私がここに来る前にハマって読んでいた類の本が総じて「罪無く汚名を着せられ没落した蘇我氏(=もしかして聖徳太子?!)」を検証するようなのばかりでして。蘇我氏に対しての同情憐憫が、その史跡を巡りたいという気持ちになっていたのです。



蘇我馬子の墓といわれる石舞台古墳
故意に盛土が剥がされているのも、不穏な何かがあったことを物語っています。



飛鳥寺(かつての法興寺元興寺)。
蘇我馬子の作った日本最古の本格的仏教寺院です。当時の伽藍は残っておらず、お堂は全て近年新しく建てられたものです。
今は長閑な山寺の風情ですが、当時はここが文化の中心だったのですよね。



飛鳥寺の大仏さん、釈迦如来像。
こちらも日本最古の仏像ですが、最古の部分はごく一部しか残っておらず、継ぎはぎで形を整えられています。
日本で最も満身創痍の仏像さんかもしれません。



お寺のちょっと先には、入鹿の首塚が。
乙巳の変(645年)の際、板蓋宮で中臣鎌足に首をはねられた蘇我入鹿の首がここまで飛んできたという伝承がありますが、このような伝承を持つ存在の多くが祟りを恐れられる存在(=時の権力者によって陥れられてしまった側)であることからも、記紀の記述の信憑性が疑われるというワケ。
歴史のほんとうのところは永遠に誰にもわからない。果てしないですね。想像力を掻き立てられます。



小高い山の上にある岡寺にも詣でました。
ものすっっごい坂道を上ってゆくのでへとへとです。
ですが、ここは私と母が一番好きな仏像さん(なんと偶然に一番好きな仏像さんが同じ)の生まれた場所なんですよね。ここ岡寺の本尊である大仏さんの中から出てきた胎内仏なのです。15センチ程の大きさの小さな菩薩半跏像。
その仏像さんは、かなり前から京都の博物館の所蔵になっていて岡寺にはいらっしゃらないのですが、記念にお参りをしようということになりました。
ちなみにこのお方↓です。愛らしい優しい弥勒さんでしょう(*^ ^*)



お昼ご飯は石舞台近くの食堂で古代米の定食を食べました。



地元の農業団体が運営している施設らしいのですが、安くてとーっても美味しかった!
酢味噌和えやゴマ豆腐、土筆の炊いたのなども絶品で、嬉しくなっちゃいました。
ここは大正解でしたね。