姫カムバック!

歌姫が世界進出第2弾のアルバムを出しました。
前回(04年の全米デビュー)では、ちょっとモニョった記憶があります(こちらの9月14日の欄に感想を書いておりますが、あまり絶賛モードじゃなかったのです。そりゃ嬉しかったし、何度も聴きこみましたがね)。
それなのに姫がまたUtadaをやる、というのは不安でした。またあんな感じなのかなぁと。
でも、巷で流れているシングルカット曲「Come Back To Me」を聴いた時に、「あ。これは期待できるかも!」と思ったんです。
この曲の磁力は強かった。畳み掛けるようなフレーズが高揚感を呼ぶシンプルなのに不思議な曲。そしてまぎれもなく姫の曲なのでした。誰も作れない、ウタダの曲。
てなわけで期待を持って聴いてみましたニューアルバム「This Is The One」

This Is The One

This Is The One

  • アーティスト:Utada
  • 発売日: 2009/03/14
  • メディア: CD


あれから5年。
いろんなことがあってオトナになってプロフェッショナルな道も更に極めて、Utadaはずっとステキになっておりました!
今回のアルバムは、前回のような「ムリしてる」感はナシです。
湿り気もたっぷり、暗さもたっぷり、そして輝きもたっぷり!!
目の端に世界の滅亡を見ながらもう片方の目の端に救世の光を見るような、あの独特な胸騒ぎも健在です。
とにかく、作られたUtadaではない、等身大のUtadaが躍動していました。
嬉しいなぁ〜。
さすがだ、わが姫。


気になる部分もなくはないけど(1曲目の男の叫びはどうしてもいらんなぁとか。まぁ、細かいことだけど)総じて捨て曲ナシの素晴らしいデキです。
ガッツリやってくれてますよ。とても楽しいです。
戦場のメリークリスマスを使った曲がありますが、そういうのも元の印象を損ねずに世界観を借りてウタダワールドを広げているんですよ。イイ!この曲は音が深くて胸キュンです。
タイトルチューン(に近い?)「This One」という曲は歌詞も含めグッときちゃいます。ここで歌われているのはたぶんアイドルおっかけのことなんだけど、その分野に関していろいろと深くシンパシーと嫌悪を持っている私としましては、かなり響きましたわ(^^;;)。この感情を知ってるなんて、ヒッキーも我らの仲間か?みたいな。
「Me Muero(メ・ムエロ)」もカッコよくって好きだ!
自己紹介ソングだといわれている「Automatic Part2」ですが、聴く前には「泣いちゃったらどうしよう」なんて思ってたんだけど(阿嶽の自己紹介ソング「雙手插口袋」みたいなのだったら絶対泣く!から)わりと冗談っぽくまとめてあるダンスナンバーでしたw 考えすぎたわ。
でもってやっぱり「Come Back To Me」はイイです。文句無し。ピアノってのがまたセツナ系でいいなぁ。
花びらがはらはらと落ちてゆくイメージが音になってやってくる。
そう。これを聴いていると春の匂いがしてくる。
私にとってウタダは春にやってくるヒトなのです。
さよならと出会いのせつない季節には、いつだって姫の曲がよく似合う。


ところで。同時にこれも買いました。

点―ten―

点―ten―


ちょっと読んでみてグッとキたので、しばし保留。あとでじっくり読もうと思います。
可愛くて懐かしい写真が満載なのもグッドです。
ホントにもう、姫の「触れたら砕けそう」な壊れやすさ(繊細さ、とはちょっと違う感じ)から目が離せません。