キムさんのマラ1リベンジ

春です!マラ1の似合う季節です♪
ということで、先週土曜日、楽しみにしていた金聖響&東フィルのコンサートに行ってきました。
小山実稚恵さんの協奏曲もあるステキなプログラム。



実は「キムさんのマラ1」には苦い思い出が。
ちょうど一年前の今頃ですよ。
私は楽しみにしていた演奏会に、自分のドジのために行けなくなったのであります。
キムさんが初めてエヌで振る記念すべき演奏会、しかもそれが聴きたかったマーラー交響曲第1番「巨人」とあって、そりゃもう何ヶ月も前からウキウキしていたというのに、チケットを紛失!!
だーもー思い出すだけで自分のアホさ加減が悔しい。
そういうわけで、1年ぶりのリベンジともなった今回の公演だったわけ。やっと会えたね(by 辻仁成)みたいな。



会場は文京シビックホール。とても聴きやすい感じのホールです。
座席の視界もいいし、音もまろやかな気がしました。
ホールのラウンジには東フィルとキムさんの今までの活動を記した写真が並んでいました。
最初の写真のえらくリラックスした雰囲気のキムさんの笑顔にヤられてしまい、その写真をデジカメで写したかったんですけど、なかなか勇気が出せず撮れませんでした。しょぼ〜ん(ケータイのカメラで撮ってる人はいたけど、私はすごく恥ずかしくてパネルの前で足を止めて写真を撮るなんて芸当がどうしてもできなかったのです)
2階の階段から望遠でとってみた一部がこちらです↓…って、バカだねアタシも。



さて、演奏ですが。
オケの配置はピリオドスタイルで、対面配置。でも、マーラーではかなり編成を大きくしていました。
プログラムはモーツアルトのピアノ協奏曲21番とマーラーの「巨人」だけだと思っていたのですが、なんと、指揮者トークと指揮者が選んだ曲1つがオマケ(?)についておりました。
超ラッキー!
まだ会場がざわついてる時に、いきなりてくてくと舞台中央にキムさんが一人でやってきて、「えー、こんにちわ」なんてな具合に始まったのでびっくり。
「重度の花粉症」で「薬を飲んでどうにか頑張ってマス」状態のキムさんは鼻声の大阪弁(なのでかなり聴き取りにくい)で、東フィルとの思い出の曲のついて語りました。ということで、サプライズ曲はブラームスの「悲劇的序曲」。
これはすごく良かったです。振り返ってみると、今日の演奏の中で一番かも、という感じでした。


小山さんのモーツアルト協奏曲21番は、なんというか…おとなしいかなぁ。
なぜかあまりグッと引き付けられなかったのは、私がそれほどこの曲に興味がないせいなのかどうなのかわかりませんが。
小山さんはいつもどおりという感じです。衣装までもがもしかしてこないだ見たときと同じ?と思ったのですが、そんなことないよね。
堅実に、淡々と、というイメージです。そこが小山さんの良さでもあり、弱さでもあるかもという気はします。


そして待望のマーラーの1番。
うーんドキドキするぅ。
でも、始まった途端、「ん?んん?(汗)」という感じ。
微妙にどこかがほんの少しずれているような、なんだか歯がゆい感覚がかすかに…。
まぁ、私がいつも聴いているのがラトル盤なのでそれが頭の中にありすぎるせいかもしれないし、それと比べてしまってもあんまりだと思うのですが、どうしても脆弱感を孕んでいるような気がひしひしと。
でもそれも、曲が進んでゆくうちに払拭され、音の粒がまとまってきました。章を追うごとにどんどん良くなっていった感があります。2楽章ではすでに堂々たる演奏になっており、最後はきれいな花火とともに爆発!というキムさんらしい華やかなスタイルで締めくくれてました。満足でした!
まだ曲が終わってない時に最後の一音に重なるようにして「ブラボー」飛ばすオヤジが登場したのにはあ然でしたが。せっかちか!


キムさんはますます素敵になっておりました。惚れ惚れします。いやもうニッポンイチのマエストロ!
姿はイケてるし、音の作り方は華やかだし、ノリもいいし、レンジの取り方が劇的だし、一人だけネクタイだし(ごめん、フェチなので気になった!)ということで、もう、ホントにエンタメとして充実しておりました。来て良かったと思えるコンサートでした。
とにかくキムさんはなによりも指揮姿がカッコ良くって!パーヴォ・ヤルヴィもカッコいいんだけど、どっちが?っていうくらい双璧。見てて飽きないんですよ。棒振りだけで音楽が伝わってくるようで、ぐいぐい引っ張られてく気がする。
てか、あんな情熱的な振り方して、指揮棒が顔に刺さったりはしないのだろうか?(手に刺したボロちゃんはよっぽどか?)
ああ、トークがあったのもポイント高いです。企画勝ちですね。そういう形のファンサーヴィス、あったらかなり嬉しいものです。