遅ればせながら「のだめカンタービレ」新春スペシャルを見て思ったこと

終わってしまいましたねぇ、新春スペシャル欧州編。
期待通りの面白さでした。ほんっっとにこのドラマのスタッフさんたちはいい仕事をします。
原作との設定違いは多々ありますが、それを不満に思わせないのがスゴイ。ドラマのデキが原作を凌駕する作品って、あんまり無いんじゃないかなぁ。
ドラマはドラマで作品の世界観そのままにとんでもなくデキがいいんだもんね。
とにかく、のだめたちが動いていて、そこに音楽があって…もうそれだけでも何度見てもすごくゼイタクな気分になります。
いやーマジで好きだわこのドラマ。繰り返し見ても飽きないドラマなんて、他にあったっけか?
相変わらず挿入曲も凝ってて楽しめました。
ラヴェルの「道化師の朝の歌」!ステキだった〜。
最後がブラ1だったのはちょっと残念でしたけど、構成上仕方ないですね。
役者もみんな精鋭でした!
ベッキーとウェンツのお見事ぶりったらないですね。二人とも惚れ惚れするほど上手かった〜。最高!!
それからアリキリ石井!すごかった!指揮もびっくりするほどホンモノっぽかった。ファイナリストらしいリアルな見事さ!
なんでこんなハマリ役?!キャスティングする人の勘所のよさに舌を巻いちゃう。
どうしたってイメージが違うんだけどなぁと心配してたオクレール先生も、フタをあけたら全然気にならなかったです。
カワイイ笑顔がオクレール先生の雰囲気をちゃーんと出してました。ホッとした〜。
えーと、それから、黒木くん!私の大好きな黒木くん!オーボエ吹く姿の麗しいこと〜。モギー先生のご指導の賜物ですね。
ターニャとのロマンスの芽生えもちゃんと描かれていて微笑ましかったです。後日談もドラマで見たいなぁ。
でも、ウチのお嬢は黒木くん(てか、フクシ君)がキライで、出てくるたびに「暗い」「カツゼツ悪っ」「韓流みたい」だの言いたい放題!ひでー。ぷんすか!
ま、コドモにゃ燻し銀の良さはわからんね〜w


この物語をイトオシク思うのは、表現者たるものたちの成長譚になっているところなのですが、今回の欧州編ではそれがとても前面に出てきていてジーンとしてしまいました。
壁にぶつかり、悩み、苦悩し、乗り越えてゆく彼女たちを見ていると、とても元気がもらえるのです。
「今のままではダメだ」という気持ち。その先を見つめる視線。未来は自分で作るのだ、という想い。好きなものに一生懸命になる喜び。
そういう、なんというかProgressな意識がこのドラマには満載で、私はそこがもうたまらなく好きなのです。
ああ、負けてはいられない私もがんばろう!と思える。単純だけどw
「人に聴かせたくないの?」「なんのためにピアノを弾いているの?」というオクレール先生の言葉は、表現者にとって普遍の問いかけですね。
自分が楽しい、と思うだけの表現活動と、他者に向かう表現活動はステージが違うんだな、と感じます。
自分が楽しむことは基本だけれど、それだけでは本当の喜びには至れないのかもしれません。
他者を楽しませることができた時、自分の楽しみもまた驚くほど深くなるのだ!ということを知ると、表現者は一歩ステージを上がるような気がします。
それが「世界」のはじまりかもしれないです。
全ての表現活動において「他者」とは不可欠で根源的な存在ですもんね。
表現者としてありたくば自意識過剰に引き篭もってはダメだ。恐れずに、堂々と、自分のやってることを見てもらわねば。という気持ちになります。


チャイコフスキーのバイオリン協奏曲が挿入されてて、どうしても聴きたくなってしまい、今んとここれ↓をヘビロテです。


この曲、ちょっと前まで単純であまり好きじゃなかったんですけど、ついこの間、暮れにラジオで流れていたのを聴いた時以来、なんだか急に大好きモードになってしまってます。
最初のフレーズ聴いただけで鼻の先がツーンとして泣きそうになります。
この心境の変化はなんなんだ?おセンチになってるなぁw
このヴェンゲーロフはとてもイイ感じです。
ヴェンゲーロフでハズレた事ってあまりないですけどね。好きな奏者なんだろうな。あまり意識したことなかったけど。


今年は新年早々なぜかチャイコフスキー漬けなのですよ。
ジルベスターで仲道郁代のピアノ協奏曲1番を聴いたおかげで(再三書いておりますように)ボロジャ演奏の同曲CDを。4日のNHK芸術劇場で海野義雄、堤剛中村紘子の「ピアノ三重奏曲イ短調"偉大な芸術家の思い出"」を聴いたおかげでボロジャとハレルとパールマンの同曲CDを聴きまくってます。
おかげさまでボロジャ漬けでもあるwなんだかシアワセですー。
音楽があるって、やっぱりすごくイイもんですね(集中して音楽聴くのってけっこうひさびさ。去年の秋はずっと映画ばかりだったので)。
音楽を聴いていると、なにかこう背中を押されるような気がするんですよ。想像力が高まってくるというか。そこがとても嬉しいのです。
私の中では、車を動かすガソリンみたいな効果があるのかもしれません。
エナジー。まさに。
でも、ガソリンだけでは私は目的地に着けないの。
私にとって音楽は、それそのものでは終わらない(ゆえに音楽的人間ではないんですよね)。
この感覚は、読書では得られない独特のものです。
絵や音楽や映像など非言語的なものから得られる奇妙な感覚なのです。
非言語的なものが言語を生み出すエネルギーになるような気がします。私の場合は。
て、のだめちゃんから大きく話がそれてしまいました(^^;;。


今回、欧州編を放送する前に、親切なフジTVさんが、のだカンドラマの全編を再放送してくれたのが涙がこぼれるほど嬉しかったです。
以前の録画も途中からしかないし、金欠でDVDも買えなくて困っていたので再放送を待ち望んでいたのですよ。
今度こそしっかり録画しましたので、繰り返し見られます!(すでに繰り返し見ております!江藤先生のシーン、面白すぎて泣いた!)謝謝!