「いつか晴れた日に」

いつか晴れた日に [DVD]

いつか晴れた日に [DVD]

  • 発売日: 2006/11/29
  • メディア: DVD


アラン・リックマン祭り継続中。
て、いつから祭りに?
ふっ。敵情視察ってやつですよ。


これは原作(ジェーン・オースティンの「分別と多感」)がしっかりしている不動のラブストーリーですので、よほどヒドイ演出でもしない限り駄作に落ちることは無いと思うんですけど、逆に言えば古く良く知られた物語をどう料理して新たに魅せるかというところが評価の分かれ目という感じがします。
脚色をエマ・トンプソンが手掛けているんですけど、物語の流れがすごく自然で、とてもイイ感じに出来上がってました。
でもってこれ、監督はアン・リーなんですよねー。
こんなド・英国な、”ヨソ者は一歩も入るなよ”的な階級社会の物語を、アン・リーが撮るってんだから驚く。
なんでもできちゃうんだな。しかもめちゃ上手いし。どんな東洋人だ、って話だーね(笑)。
俳優の演技もみな上手い。さすがだ。
繊細な感情劇ですが、脚本も映像も演技も良く、テンポも軽快でとても面白かったです。


ただ、エマ・トンプソンはキャスティング的にはどうだったんだろう…とはチト思いましたね。
トウが立ちすぎな気がしますよ(原作ではハタチ前って設定の役(爆))。ウブな演技で見事にカバーしておりましたが…ヒューと並んでも恋人同士に見えないのがなんだかトホホ。
ヒュー・グラントはいかにもな煮え切らない役をあのまま演じてました。ナチュラルw
ヒューって何を演じても「これはヒューならではだなぁ〜」と思っちゃうんだけど、それってスゴくない?!
役を選ぶのが上手いのか、演技が上手いのか?(でも、演技はいつも同じトーンのように思う)
秀逸なのはケイト・ウィンスレット。彼女はべらぼうに演技が上手いのね。
惚れてる人とそうでない人を見る時の目の奥の「炎」が違うのだもの!役に魂が入ってる。
タイタニック」に抜擢された時は、なんでこんなイモネエちゃんが?と思ったものでしたが、こんだけの演技派だったらそりゃ使いたくもなりましょう。
その、ケイト・ウィンスレットと相思相愛の相手役を演じたグレッグ・ワイズは、もー出てきた瞬間から「コイツ絶対に信用できない」ってなヘタレオーラをまとってて、その通りになるという素晴らしさです。
ところでこのグレッグ・ワイズ、エマ・トンプソンの旦那なんですね!びっくり。
エマ・トンプソンっていまだにケネス・ブラナーと夫婦かと思ってたアタシってすっっごい時代遅れだな(^^;;。
ウワサによるとエマはアラン・リックマンともなんやかやあるようなないような…ってのを聞いたんですけど?それは?もっと前の話?←ゴシップ大好き


で、肝心のアランですが。
ケイト演じる次女に想いを寄せる大佐の役です。
過去に傷ついた経験をもつ心優しい紳士。どこまでも深い愛で女性を見守ることのできる人。
これはねー、オイシイ役ですよ。
な、なんと!あのアランが、可愛らしい〜花束なんぞを抱えてにこやかに訪ねてきたりします!



怖い!
うそうそ、ステキです!
なんかもうこの意外性だけでヤバイくらい魅力的に見えちゃう。
うわー、困るね(汗)。
ってか、役がいいんだよ。そういうことにしとこう。


笑顔も大爆発。
ひゃーー。びっくりした!
あのさ…普段やすやすとは笑わない男がある時すっごい満面の笑みを浮かべてたりすっと、ギョッとして、注視して、意外だなぁーとか思いつつ、あれ?案外キュートだわん、とか思っちゃったりするでしょ?
ズルイよね。

そうやってオンナゴコロを篭絡するんだな。
アランって、基本的にそういうヤツなんだよ。そこがどこまでも天然なデビさんと違うところさね。
わかってきたよ。ふふっ。でもアタシは落ちないよ。祭りは続くけどっ!


あ!それと、ナニゲにハリポタつながり。
アンブリッジ女史(イメルダ・スタウントン)を発見しましたよ!↓ほら。


イイトコのお嬢様役(でもまるで下女の風情w)で、ご出演でした。
すっごいおしゃべりおばちゃん。でも、他愛がない感じで、アンブリッジのように意地悪じゃないのよ。
この人は誰かに雰囲気がよく似ている…と思ってハタと気づきました。イチハラエツコさんだ!なんだか、可愛いんだかオバサンなんだかコミカルなんだか怖いんだかようわからない感じも似てる気がする。


イギリス映画見てるとどこかしらにその前に見た映画にでてる人とかが順繰りにでてくる感じなんですよね。
「あ、またこの人」ってのが多い。(それでずいぶん俳優の名前を覚えつつある。苦手意識克服中)
ハリウッドよりもやはり人材幅が狭いんだろうか。
それともアタシがチョイスする作品の傾向が似通っているせいなのか?