日がな一日ショパンを聴く

風が涼しくなってくると、やはりショパンが聴きたくなる。
しかも今ひとつ元気が出ないときとあれば。

ショパン:夜想曲全集

ショパン:夜想曲全集


これはたぶん一番聴いてる、私のスタンダード・ショパン
安心毛布みたいにしっくりと優しく馴染む。私の一番好きなのは10番。6番も好き。
とーてーもステキな演奏でお届けする珠玉のショパンですので皆さんもお宅に一枚、どうですかw(営業)

ショパン:ワルツ集

ショパン:ワルツ集


ワルツ集。
これ、ボロジャ盤がなぜか家に無い。あったはずなのに見つからない!なので、図書館から来たカツァリスで。
どうしても今、ホ長調ワルツ(Op.posth in E major)が聴きたかったのです。ホ長調ワルツは映画「シャンドライの恋」で、デビシュ演じる主人公・キンスキーのコンサートの後に、小さな可愛い巻き毛の坊やが弾いてた曲です。
陽光の溢れる中庭にキンスキーが果物を持って出て行って、子どもたちの笑顔に囲まれてジャグリングをする時のBGMになってる。
穏やかで、可愛らしくて、優しくて、ちょっとせつない、とてもステキな曲。大好きです。
今の私の気分にとても近い。でも短いからすぐ終わっちゃう。ずっと聴いていたいのに。もう少し余韻が欲しいところ。



デュプレ&バレンボイムショパンチェロソナタを聴くと、とても切なくなります。
チェロ・ソナタショパン最晩年の曲。
39歳で亡くなる何年か前、ジョルジュ・サンドとも別れ、結核の病状も悪化した頃に書かれたものです。
そして、この演奏はデュプレが生前、最後に録音した作品なのです。難病で利かなくなりかけた指が最後に放った珠玉の旋律。
これは、翳りを知る天才たちの手による壮絶な魂の記録。
淋しい曲ですが、その向こう側に遠くきらめく光が見える。あの光はなんだろう。


昨日はデュプレの命日でした。
享年42歳。
42歳ですよ!
デュプレのことを想って少し泣いた秋の夕暮れでした。