春の佳き日に聴く「巨人」

マーラーをいろいろと聴いていると、なんとなくラトルに偏ります。
何度かそんなことがあって、そのうちに自分の中で「マーラーだったらラトル」という先入観(?)が出来上がってしまいました。
今では全幅の信頼をもって聴いておりますよ。

マーラー:交響曲第1番「巨人」

マーラー:交響曲第1番「巨人」

この第1番「巨人」も、ラトル盤が大好き(って、他に2種類しか聴いたことないんだけど)。これは「花の章」*1も別個に入っているので、お徳です。


今日はなんだか心浮き立つような春の日で、昼前に出先でふと「マラ1が聴きたい」と思ったんです。
帰宅後、さっそく聴きましたら、やっぱり今の気分にピッタリ!でした。
いいなぁ〜〜マーラー
マーラーの良いところ(というか、私が好きなところ)は、物語を喚起させてくれるところです。
これは、ベトベンやモーツァルトや、ショスタコよりも顕著ですね。
ベトベンの曲はどうしたってベトベンの曲だし、ショスさんにいたっては曲に署名まで入れるくらいなんですからショスさんのものだと感じざるを得ない。(もちろんそこがいい所でもあるわけですが。)
でも、マーラーの曲にはあまりそういう主張を感じないんですよ。
すごく、いい意味で「作りモノ」っぽい。
だから、こちらの勝手な想像力が働かせ易いというか…ちょっと、聴く側の自由度が上がる気がするんですよね。
そんなところが好きです。だから、楽曲が長くても大丈夫なんだと思う。作曲者の世界観を見るというよりも、自分の想像した世界にぐんぐん分け入る感覚で聴けるので。
ま、私の勝手なマーラー観、ですけどね。


来月は久しぶりにエヌ響の定期を聴きに行く予定なんですが、その演目がこのマーラー第1番なんです。
ん〜グッドタイミング!
しかも金聖響ですからね。絶対イイと思う。キムさんの指揮ってラトルっぽい気がするんですよ。キムさん自身がラトルに影響を受けたとも言ってますが。
私の好きな指揮者は、パーヴォ・ヤルヴィ、ラトル、キムさん…と、区分的にはピリオド奏法の人のような気がしますが…でも、アーノンクールノリントンも好きじゃないんですよね(^^;;。よくわかりませんねぇ。
キムさんだったら元気がよくて明るいマーラーになりそうだなぁーと思うんだけど、はたしてどうでしょうか。楽しみです。


エヌのマーラーと言えば、先週のエヌ響アワーで、ボロちゃんの2月定期でのマーラー第4番を、なんと全曲放送しておりましたね!
豪勢です!(←全曲放送、ってことが、ですよ)
録音の状態もよろしくて、なかなかいい感じでした。
ボロちゃんの指揮姿は相変わらずどこがマーラーなんだか全然わかんない独特の世界*2を醸し出しておりましたがw、全然オッケーです。ステキに歌えてました。
なんというか、マーラーの醍醐味であるぶわ〜っとしたふくらみのようなものがイマイチ出てないんですけどね。なんだかシンプル。
まぁ、迫力は足らないような気がしましたが、それはいつものことですね。てか、TVで見てもそういうのはわからないのかもしれません。
でも、TVでやってくれるというのはすごいことで、やはり嬉しい。BSだったらエヌ定期は全部TVで見られるんですよね。豪華です。
なので、「定期をわざわざ見に行かなくても」とも思っちゃうんだけど(汗)。
それにしても、マラ4聴くといつも「ハリーポッター」の世界がチラ見えします。
ダイアゴン横丁が浮かぶんだよ(笑)。
ある意味とってもファンタジー♪好きです。

*1:改訂前に2楽章に入っていた部分。最終版にはなくなっている。

*2:どっちかっていうと、野球の監督みたい。ベンチでサインを出す人。マッチョ。汗だく。ロッテのボビー監督に似ている。