第24回宇高・宇女合同演奏会

地元の男子高&女子高の合同演奏会に娘と行ってきました。
高校生の文化祭をひやかしで覗きに行くような感覚でふらっ、と出かけたんですが、思いのほか楽しくて大満足でした。
高校生たち、みんな可愛い〜。もう、アタシくらいの年になると高校生が我が子と同年代の子を見るときみたく可愛く思えるんですね。自分でもびっくりだわ。ついこの間まで私も高校生だったつもりなんだけど…でもって、そういう感覚もしっかり持ってるんだけど、人の親でもあるのだよね。自分の中でその二つの感情が同居している。不思議。不思議で、とても楽しいです。


演奏会は1部で宇高・宇女のそれぞれの合唱部の合唱、2部で両校合同オケによるシベリウスの「フィンランディア」。3部で両校音楽選択生も加わった合唱&オケで、ヘンデルの「メサイア」からハレルヤ、ベートーヴェン第9の4楽章「合唱」という構成でした。
合唱は両校とてもステキでした。ピアノの伴奏者もすごく上手くてうっとり。
でも、宇高の合唱の途中からいきなりこっちはお笑いモードに突入してしまいましたw
合唱の5曲目からOBが加わって一緒に歌う、という構成だったんですが、この「入り」のタイミングを間違ったOB君が一人いたんですよ。3曲目が終わるなり二人のOB君が舞台袖からパラッと出てきたんですが、一人は慌てて袖に引き返したのに残りの一人が堂々と舞台を横切って指定位置へw
ポジショニングしてから自分の間違いに気づいたようで、そのOB君は呆然としておりました。
で、続く合唱曲がなんと「待ちぼうけ」ですよ!
ポツンと立ちつくすOB君とダメ押しのように繰り返される「待ちぼうけ〜待ちぼうけ〜」の大合唱。
可笑しすぎるっ!
もう、大爆笑したいのだけど、笑うわけにはいかず、みんな必死で笑いをこらえるから肩が震え「くくく…」と苦しそうな笑いが漏れておりました。私たちも真っ赤な顔して笑いをこらえるのに必死。そんなお互いの顔を見てさらに可笑しさ倍増!我慢するからなお可笑しいんだよね。
その後も笑いを引きずっちゃって、「ソーラン節」の「ハイハイ」という合いの手がもう我慢しきれないくらい可笑しくて、涙を流しながら笑うのをこらえ、呼吸困難になりそうだったので、興味の無いチラシの文章を必死で読んで音楽を聴くまいとしたほどです。
はぁ〜。楽しかった!!


フィンランディア」は、特に管などはもう推して知るべしなんですが(^^;;、みなが楽しそうに元気よく演奏していて良かったし、続くオラトリオもメインの第9も、なかなかものでした。上手いとか下手とか、もうそういうことを言っちゃダメだと思うんですよ。
勉強もよく出来る優秀な両校の生徒が、これだけの演奏をするってだけでそれはもう、賞賛に値します。
それなりに演奏できてるし、なによりも、聴いてる人を惹きつけている。それで充分です。
「合唱」は、終わると同時に「ブラボー」隊の一斉ブラボーが爆発してました。
最後の「ふるさと」の演奏では、ティンパニ君がめっちゃめちゃ張り切ってて、これも笑えました。って、笑ってごめんよ。でも、楽しかったのですよ。高校生って、いいなぁ〜〜と、心から思いましたよ。
見守る先生や保護者も暖かくて、なんだか昔懐かしい学び舎の匂いがそこかしこに漂っていました。


説明が遅れましたが、宇高というのは宇都宮高校のことで、宇女というのは宇都宮女子高のことです。どちらも名門です。
北関東ではこういう公立の男女別学がごく普通で、私は隣の群馬の出身ですが、同じように公立の別学で学びました。
男女平等というのがあたりまえの世の中で、別学は不自然だという人がいますが、とんでもないと思うね。
そういう意見はたいてい別学を経験していない側から出ているように思います。高校生の3年間を別学で過ごすことの楽しさは、言葉では言えないほど深いものでした。
女子高時代、私はとことん自由でした。そこで過ごした時間の豊かさは、私の糧です。
男女は同じじゃないんですよ。同じじゃないから、イイんじゃないの。私は女子高でホントに良かった。女子高というか、女学校、っていう雰囲気ですね。もちろん当時の私は反体制なので(笑)女学生らしくしているのはイヤで、刈り上げ頭のパンク少女だったりしましたが、それでも、そこにいてそうしていることが嬉しかったんです。そういうのもひっくるめて、受け入れられている安心感に甘えていたんでしょうね。
で、男子校はなんだか旧制高校みたいなの。そういうノリがどっかにあった。下駄履いて通ってるバンカラな子もいたりして。
時代はずいぶん変わってしまったけれども、宇高と宇女の生徒たちを見ていると、私の過ごした高校時代と変わらないように思えましたよ。相変わらず、女学生と旧制高校生がいるみたいな雰囲気。お互いにプライドが高くて、でも、お互いにぼんやりと憧れているようなところもあってね。
囲まれた中庭のような場所で、限られた時間を過ごしてる彼らがなんだかいとおしく思えました。