「モードとしての編み物展」

先週末、日本橋三越にて開催されていた「モードとしての編み物展」へ行ってきました。
昨年は浜松町の東京都立産業貿易センターで第1回のニットフェスが開催されて、これでいよいよニットの祭典が毎年開かれるようになるのね♪と思ったのも束の間、翌年(つまり今年だ)、第2回のニットフェスは開催されませんで、代わりに(?)この展覧会が開かれた、と。しかもデパートの催事場で、なんだか小規模な感じで。
くすん(涙)。
編み物人口ってどうしてこうジリ貧なんでしょう?
アメリカで起こったニットブームも、日本では火がつきませんでしたねぇ。くすぶった程度か。
それでも若い子向けの鉤針編み中心のレシピ本出版などは増えているし、次代への期待は持てそうなんですけどね。
たぶん一番編み物から遠いのが私たちバブル世代なんじゃないかと思います。情けないことですが。


私はNAC(日本編物文化協会)の会員なので、協会から無料チケをいただいておりましたが、同行の友人(>ジマさん、お付き合いありがとうございました(^-^))は、800円の入場料を払って入場しました。
800円といったら大したもんですよ?
それ相応の展示会でなくてはどうしょうもないわけですが、私が見たところでは、それほどの価値があるようには思えませんでした。
展示数も少ないし、以前見た作品も多いですし、作家先生の作品展示も広瀬先生と下田先生のものだけでしたし、ショップも目新しいものがありません。どうしても寂しい雰囲気は拭えませんでした。


それでも、展示作品にはかつての時代を彩った素敵なモードがありましたし、一つ一つの作品をじっと見ていると、制作意欲が沸いてきてとても楽しい気分になりました。
やはり60年代70年代の作品は今見ても色あせないオシャレなものが多いですね。
私が古い手芸本を集めているのも、この時代(60年代〜75年まで)が中心です。このあたりのモードが好きなのです。
若い頃の浅丘ルリ子加賀まりこ*1着たら、卒倒しそうにステキ!なデザインがたくさんあります。


NACの会報誌「Amu(アムウ)」の9月号に、今回展示されていた作品(2作)の編み図が載っていました。



わりと簡単そう。でも、作っても誰も着ないこと必至のデザインでもあります(爆)。
60年代のデザインはどれもとってもオシャレで溜息モノなんですが、実際に今現在それを着て街を歩けるかといったら、ちょっとムリ!ってのも多い。
モードって、洋服のデザインだけじゃなくて髪型や化粧なども含めたトータルなものなので、そこまで合わせないとダメだし。
エッセンスを取り出して応用として生かせる部分は多いと思いますが、そのまま着まわすのではやはり今の世の中とピントがずれちゃってんですよね。
たとえば、当時の女性って髪を上げている例が多いんですよ。ダウンヘアってのは学生さん以外はあまりない(それが流行りだすのが75年ごろ)。そのヘアスタイルで似合うファッションが考えられているわけですから、イイトシしてエビちゃん巻きが大好きな私には、この時代の服は到底似合わないのです。


こちら↓は「月曜日のユカ」という映画の中での加賀さん。

アップヘアがとにかくカワイイ。
この映画、モード大爆発なんですが、洋服もこの髪形に合うような形のものを着ているのよね。たとえカジュアルなものでも、バランスが計算されてる。(下だけ下着姿でもキマってるしw)
この映画には60年代当時のいろんなファッションが出てきますが、どれもセンス良くてオシャレで目が離せません。洋服だけでなくて、建物やインテリアや車のデザインまで、映画のストーリーそっちのけで楽しめちゃいます。


ところで、これ↓お隣にいる美青年、誰だと思いますか?正解はこちら→*2

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  • 発売日: 2000/06/23
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この映画の中の加賀さんは、全編、信じられないくらいキュートです。
中平康さんのセンス大爆発な映像の一つ一つが溜息出るほどステキなので機会があったらぜひご覧アレ!
って、ありゃ(^^;;、すっかり編み物展の話題からズレてしまったわ。

*1:私の2大憧れ女優さんです。まるでお人形のようにキュートでしたからね。今はどちらさんも迫力ありすぎて怖いですが

*2:なんと中尾彬御大ですぞー。年月の流れって残酷なのね。