指定型バトン

「Anemone Diary」のチチカカさんから「指定型バトン」なるバトンが回ってきました。



☆☆[指定型★バトン]のルール☆☆
◆廻してくれた人から貰った『指定』を『』の中に入れて答える事。
◆また、廻す時、その人に指定する事。



チチカカさんが私に回してくれた指定は『アシュケナージ』!
うわーなんだろうこの萌えバトン(照れ)。
素晴らしいご指定をいただいて、嬉しいです。
が、よく考えたら、勢いだけはあるものの、まだハマってほやほやの私にいったい何が語れるのだろうか。
とにかくやってみます。


◆最近思う『アシュケナージ


私は「最近」彼にオチたばかりなので、思うのは最近ばかりなんですが。
まずいつも感じているのは、いい時に好きになったなぁということです。
今年はエヌ響の音楽監督就任3年目*1で、契約としては最後の年(来年6月まで)になります。日本にいながらにして定期的にその姿を拝めるという素晴らしく恵まれた環境下にあります。普通だったらありえない状況なわけです。
今後、予定では東京で9回(同プログラム入れて18回)のステージを、観る気になれば観にいけるのです。スゴイでしょ。ああ、いつでも観られるわ〜なんて、却って気が緩みそうなくらいですよ。贅沢者w
欲を言えばあと2年ばかり前(エヌ響就任当初)に惚れていたらと思いますが、そもそもクラシックに夢中になってから1年も経ってないので、それはもう話のほかですね。最後の年に引っかかっただけでもラッキーなことです。
具体的な要望をあげるとしたら二つ。
弾き振りでいいですからピアノを弾いて欲しい(ナマで聴きたい)、ということと、エヌ響の契約をあと3年ほど延長して欲しいということですw。
って、ホントは健康で今までどおりに音楽やってくれていたらそれでじゅうぶんです、はい。


◆この『アシュケナージ』には感動…


アシュケナージの何に感動するかと言えば「過去から現在まで積み重ね続けてきた膨大かつ珠玉の演奏活動全般」であり、なおかつ、それを成し遂げてきた「一人の亡命ロシア人のポジティブで、一隅を照らし続ける生きざま」であり、個人的には「愛らしい性格と容姿」であります。
そのどれが欠けてもアシュケナージはできあがりません。
なので、演奏だけを聴いて彼の音楽家としての評価を下すなんてことは私には考えられません。
彼は単なる「ミュージックボックス」ではないナマモノなので、ヘボな演奏と出くわす場合もままあります。しかし誰にでも個性や欠点や失態があるように…それでも愛してくれる人がいるように…それも彼の一部なのだなぁーとしみじみと思うのみです。
もちろん作品の酷評はアリです。でもそれで彼の才能・努力を見限る、軽んじるなんてことはあるわけがない。
そんな判断は、例えば「九十九里海岸がゴミだらけだから海は汚い」、と決め付けるようなもんで、そりゃあまりにも海の大きさを知らなすぎるわけです。半径10メートルしか目に入っていない愚鈍な人間の前では地球の7割を覆いつくす神秘なる海はあまりにも大きく想像のほかでしょうて。
演奏では…好きなアルバムの一部などは先日こちらで書いたとおりです。他にももちろん気に入っている演奏は多々ありますがいちいち挙げるのはやめときます。てか、私はまだ海岸から30mしか泳いでない(それも犬掻きで)という初心者なので、知らないことが多すぎてお話にならないといったほうがいいか。
映像付きでは、チャイコフスキー・コンクールの演奏をはじめて見たときに言葉がないくらい感激しました。あれは何度観ても飽きません。全部通して観たいなぁ。こないだ初めてナマで聴いたブラームス交響曲1番も震えました。


◆直感的『アシュケナージ


えっとー直感的?の意味がよくわかんないのだけど、パッと思いついたこと、でいいのかな。
私はグウタラで飽きっぽくてダラダラしていて、ともすれば低きに流れがちなタイプなんですが、「イイトシしてそんなんじゃダメ!」とボロージャは自らの行動で教えてくれる気がします。
あんなに見事に無駄のない、自分の可能性を最大限に生かした生き方をしているポジティブな人は稀有だと思う。
「かけがえのない人生を無駄にしない」「今日やれることは今日のうちに」「物事をモノにするにはひたすら練習!」「情熱を持って生きること」などという教科書に大文字で書いてあるような理想を、苦もなく実行しちゃえる人。尊敬!
それなのにひょこひょことした挙動と天然丸出しな発言で時に威厳のないキャラを醸し出し、笑われてたりしてるところがまたスゴイ。あんなに偉大なのに、実にわかりにくい。わかる人にだけわかる、というところは「ダヴィンチ・コード」なみ。
彼の演奏を聴いていると、励まされることが実に多いです。
そういう意味で、ボロージャは神様が私に与えてくれた「先生」かもしれない、と思います。このセンセイは妙に可愛くて、不良女子生徒(私ですよ)は、ついついちょっかいを出したくなって、こんな辺境ブログでいじったりからかったりしちゃうんですが、ホントは甘えたいキモチの裏返しです。スミマセン。


◆この世に『アシュケナージ』がなかったら


最初からなかったらどうってことないんですが、出会ってしまったので、いろんなことを思うハメになりました。
私がビクビクしているのは、彼の年齢的なものによる不調、病気、引退、不在…等です。
どうしたって私より30歳も年上なので、順番に行けばやがて何十年か後には私は彼のいない世界を見る日がくるでしょう…が、その頃にはたぶん私の中でその存在は、たとえばC・チャップリンをこの世にあらずともなお愛しく思うように、永遠の偶像(アイドル)に変わっているかもしれません。熾き火(おきび)のように暖かく心を照らす存在として。
もしくは私のことだからあっさりと熱が冷めちゃって忘れ果てているかもしれません(案外近い将来に(爆))。そんなのも気楽です。
でも、今はそうはいきません!
今、彼を失うのは恐怖です。1日でも長くその音楽を聴く機会を私にください。まだ出会ったばかりなんですから。


◆次に回す人、5人(『指定』付きで)


ぜひ「語り」を聞いてみたい人を…と思ったら7人になっちゃった。
もしここをご覧になっていてバトンを受け取ってもいいよ!という方はぜひお願いします。
もちろん、スルーしてくれてもかまいませんよ(^-^)。


組曲「いきあたりばったり」 作品35」のkikaさんへ『キーシン
バラツユサイダー」のakkoさんへ『着物』
アジアのあな」の多麗さんへ『アジアの食』
盛岡的日常」のlogmorioさんへ『ラフマニノフ
モメ」のlaforumさんへ『アシュケナージ
本日のムッシュー」のokamo-koさんへ『ルノー・カプソン
In the groove for life」のもとはしさんへ『梁朝偉

*1:厳密にいうと今の時点で2年目が終わったばかり。9月から3年目に入る。エヌ響は9月〜翌年6月で「一期」なので。