栃響第81回定演

曲目

■追悼:伊福部昭
・SF交響ファンタジー第1番
・ピアノと管弦楽のためのリトミカ・オスティナータ

ショスタコーヴィチ 交響曲第5番

*アンコール  グリーグ「過ぎし春」


指揮:早川正昭
ピアノ:山田令子

(06/6/18 宇都宮市文化会館


雨の中、カッパ着て自転車乗って汗だくで坂道をのぼって息切らしながらも行ってきましたよ、栃響。チカラ入ってんなアタシ。
この楽団にはウチのセンセもおりますし、定期演奏会はなるべく聴きにいこうと思っているのですが、今回の演目はちょっと「どうしようかなぁ」という気もしてました。雨で挫折しそうだったんだけど、どうにか辿り着いた。
でも、行ってみて良かったです。
なにはともあれオケ聴けるのは至福だ!
今回はこれでもかと楽器が並んだ大所帯でした。ハープも2台、チェレスタ、多種打楽器も入っていて、音が豪勢。
ちなみに私見ですが、この楽団、弦がすごくイイ!のに、管がどうも弱いように思います、いつも。


1部は今年の2月に亡くなった作曲家・伊福部昭氏の追悼で、2曲。
「SF交響ファンタジー第1番」は、映画「ゴジラ」のテーマ曲が主題になっている楽しい作品です。曲は起伏に富んでいて、迫力もあって、面白いです。オケで聴く「ゴジラ」、最高でした。
が。
「リトミカ・オスティナータ」は…うーん。
どうなんでしょうか。
なんかもう、バラッバラな感じしたんだけども。オケ大きくてソリストのピアノは聴きにくいし、ちっともまとまりが感じられない。「音楽」が流れない。苦痛だ。
現代音楽というのはそもそも難しすぎて私には何も見当がつかないのですが、それでも目の前にある音楽を聴いて、違和感を感じるというのは、どこかで何かがしっくりきていないということなのかもしれないわけで。
そうでなくてこの曲は「この違和感こそを表現している」のであったとしたら、また話は違うわけですが、それなら私はこういう曲は嫌いだと逃げてしまえばいいのだから簡単だな。ま、とりあえずつまんなかった、と。


で、ショスタコ5番ですが、残念ながら私にとってショスタコ5番はどうしても1楽章から眠くなる曲です。で、4楽章の主題で目覚まし時計に起こされるように覚醒、というパターン。
案の定、睡魔との闘いでしたよ。だってここ来る前、雨に打たれたし(←冷えた体が温まってくると眠くなる)。でも、闘いには勝った。どうにか眠らずに最初から最後まで聴きましたよ。(故・岩城宏之さんが言うには、たいていの音楽は眠くなるんだそうです、心地いい証拠だと。で、すっごくヘタかすっごく上手い時は寝ない。ヘタだと怒りで、上手いと感動で眠れないのだそうです(笑))
やはり管がちょっと気になりましたね。特に金管。音がズレる感じ。音程も、タイミングも。


アンコールは、グリーグの「過ぎし春」。
これが良かった!!!
今日はこれを聴きに来たのだ、と思ったらもう大満足でした。
弦楽だけの小品なんですが、もう本当にウットリと美しく、幸せな気分になれる曲です。
波のようにうねりながら盛り上がっては退いてゆく弦のハーモニーに身をゆだねる心地良さったらなかったです。


ちなみに今回の指揮者・早川正昭氏は東大卒業後、芸大の作曲科を卒業というトンデモ経歴の持ち主。しかもロマンスグレーのキレイなオジサマ。天が2ブツも3ブツも与えた人なのねー。
では指揮者としての能力は?というのはとりあえず私にはわからんし。


観客は今回もヒドイのがいたよ。とにかく拍手が早い。指揮棒下りてもいないうちから拍手するって、どういう了見か?拍手大会か?
それと私の隣に座ったバァさん。演奏中の態度がひどい。飲食はするわずーっと荷物整理してるわ(ガサガサ響くビニールの音)咳はするわ時計のアラームは鳴るわ椅子の上で動くわ…こんな人の隣はイヤだー。
関係ないけど反対隣のオヤジは変な匂いがした。
演奏会にはストレスがいっぱい!(爆)
それでも行きたいのは、そこにオケがあるからよ♪