君はランランを知ってるか?

先日、カーラジオからベートーベンのPC4番が流れてきました。
そん時の旦那との会話。


旦那 「ね、このピアノ誰だと思う?俺はアシュケナージだと思うんだけど、どう?」

 「あ、きっとそうだね。そんな気がする。アシュケさんだ!」

旦那 「だろ?これがもしアシュケナージじゃなかったら、俺はもうピアノを聴く人間として失格ってことでイイよ。」



そして曲が終わり、アナウンサーが一言。


「ただ今のピアノの演奏は、ランランでした。」


旦那&私 「・・・・・・工工エエェェ(´Д`)ェェエエ工工」



ランラン。パンダじゃありません。ピアニストです。
郎朗」と書きます。中国人です。
その見た目のハデさとか、ピアノを弾く時のハジケっぷりがちょっと異色なんで、イヤでもその存在は目に付いてました。
ヴェルビエの音楽祭のビデオでも見たし、TVでも演奏シーンを何度か見ている。
「くどいなぁw」「暑苦しいかも〜」などと思っていた。思い込んでいた。
だってあのパフォーマンスだし。あの顔だし。
そのくせちゃんと演奏を聴いたことは一度も無かった。どこかで「イロモノ」扱いしてたのかもしれない。


ところが、その時ラジオから流れてきたコンチェルトは、イメージしていたランランとは違った音でした。
清々しく、爽やかに明るく、覇気があって。(アシュケナージと間違えるくらいに(爆))


その時の演奏が好もしかったので、さっそく図書館でアルバムを借りてきました。

ライヴ・アット・カーネギー・ホール

ライヴ・アット・カーネギー・ホール


カーネギーホールでのライブ盤です。
これを聴いて、ちょっと驚きました。ラジオで聴いたのとはこれまた全然別だったので。
予想していたのとは違う音が飛び込んできて、しかも、その音が魅力的。
悪く言えば俗っぽいんだけど・・・ノリが良くて匂い立つような洒落感があって、目の前にパーーッと歓楽的な(Happyな)イメージが広がるような演奏なのです。クラシックの枠をわずかに外れた感じの・・・ちょっとジャジーで、古いラグタイムみたいな雰囲気もあって。
そこにあるのは明らかに20世紀の音であり、アメリカの音であり、今を生きている音なんだけど、安っぽくなってはないんですよねぇ。
イイ雰囲気でした。好きかも。


例えばこんな春の宵。
午後11時30分。
照明を抑えた寛ぎの部屋で、ごく小さな音量で(どこかから聴こえてくる、という感じで)聴く・・・・のが似合う音です。
一日の疲れを開放し、ソファーに体を沈め、ゆったりと一杯飲みながら過ごすひとときに。
肩肘張らない。重くもない。
でも軽薄に落ちることもなく、人生の妙味を知っている、優しい音。


胡弓とのアンサンブルで中国民謡などを演ってくれるのも、またたまらなくイイです。
ユンディもそうだけど、中国出身のアーティストってこういう故国の民謡を大事にするんですね。
ラジオ放送がきっかけで、思いがけず、ランランがステキなピアニストだということに気づいてしまいました。収穫でした。
でも、ビジュアルは・・・やっぱビミョーにイロモノっぽいぞ(笑)。